大阪万博「2億円トイレ」設計者が意図語る 閉会後は他所に移設可能と説明
建築家の米澤隆氏が25日、自身のX(旧ツイッター)を更新。来年開催予定の大阪万博に設置される「2億円トイレ」について、設計者として持論をつづった。
米澤氏は万博敷地内の8つのトイレのうち「トイレ5」の設計を担当している。この日Xで「万博2億円トイレが世間をお騒がせしてしまっています」と切り出し、「トイレ60基という規模を考えると公共のトイレの基準と比較して妥当な工事費用ではあるが、半年の使用期間のものにそれだけのお金をかけるべきかということに論点が移りつつあります」とつづった。
その上で「設計者としては、移設転用可能性をメインコンセプトに据え設計者に選定されたということも付け加えさせていただきます」とコメント。「積み木のようにユニットを積み重ねることでトイレ建築を構築する仕組みにより、閉会後はユニット単位に解体し、公園や広場などに移設し、その場に必要な基数や形に組み換えることができる計画です」と説明した。
万博会場のトイレについては、16日に建築費が2億円に及ぶことが報じられて話題に。実業家のひろゆき氏は「大阪万博延期して、北陸の復興にお金使った方がよくない?」と疑問視し、立憲民主党の泉健太代表は「コストダウンなり、能登半島につながるという姿勢を見せるのかはやっぱり問われている」、蓮舫参院議員も「吉村知事、大丈夫かしら」と発言していた。
一方、大阪府の吉村洋文知事は平米単価で見れば高額ではないとし、「将来、ここから世界的建築家が誕生するかもしれません。そんな挑戦の機会があっていいと思います」と主張していた。