山崎貴監督 オスカー像は「想像をはるかに超えた重さ」アカデミー賞から一夜 喜びの帰国

 第96回米アカデミー賞でアジア映画初となる視覚効果賞を受賞した映画「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督(59)が12日、米ロサンゼルスから羽田空港に凱旋帰国し、所属する映像制作会社「白組」のメンバーと記者会見を行った。会見には同作でヒロインを務めた女優・浜辺美波(23)もサプライズで駆けつけ、日本映画史に刻み込まれた快挙を祝福した。

 一夜明けても熱狂は冷めやらず。山崎監督が満面の笑みを携えて会見場に姿を見せると、報道陣から割れんばかりの拍手が贈られた。黄金のオスカー像を手に登壇した山崎監督は「想像をはるかに超えた重さで、びっくりしました。(受け取った時は)緊張していたんですが、一瞬忘れるぐらい重くて。本当にオスカー像を持っているんだなって」と丁寧に持ち直した。

 アーノルド・シュワルツェネッガー(76)から「ゴジラ!」と読み上げられた受賞の瞬間を「(映画の)ターミネーターですからね…」と感激とともに回想。オスカー像はシュワルツェネッガーの隣にいた米俳優のダニー・デヴィート(79)から手渡されたと話し「シュワルツェネッガーさんからもらいたかったんですけど…」と笑わせた。

 アジア映画として初の視覚効果賞。監督がVFX(視覚効果)を兼ね、同賞に輝くのは「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリック以来、55年ぶり史上2人目という歴史的な偉業を成し遂げた。山崎監督は「どうなることやらと思いながら臨んだオスカーでしたが、最高の結果にホッとしています」と話し、「人というのは欲深いもので。ノミネートされた瞬間は『もうこれで十分だ』って完全に満足していたんですが、皆さんのゴジラが好きっていう感じが伝わってくると、もしかして獲れるんじゃ…みたいな気持ちが湧いてきて」と快挙を振り返った。

 会見終盤には同映画でヒロインを務めた浜辺が花束を持ってサプライズ登場。「おめでとうございます」と祝福し「本当にうれしいですね。私はもうただ1人の演者で。皆さんがゴジラというものを本当に存在するように作ってくださった。少しでも携われたことが幸せです」と笑顔を見せていた。

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