仲野“太賀”が“大河”主演「名前いじり倒されてきた」26年『豊臣兄弟!』で秀長役
2026年のNHK大河ドラマが俳優・仲野太賀(31)主演の「豊臣兄弟!」に決定したことが12日、都内で発表された。大河「いだてん~東京オリムピック噺~」などに出演してきたが6作目で初主演を飾る。戦国時代に天下統一を成し遂げた豊臣秀吉の弟にして「天下一の補佐役」とも呼ばれた豊臣秀長の生涯を描く作品で、「どうする家康」以来、3年ぶりに戦国時代が舞台となる。脚本はNHK連続テレビ小説「おちょやん」やTBS系「半沢直樹」などの八津弘幸氏。
誇らしさとともに湧き上がる責任感をまっすぐに受け止めた。登壇した仲野は「こんなに光栄なことはないです。今日という日が来るのが待ち遠しくて無事に発表できてうれしく思います。これまで本当に偉大な先人の方々がつないできたバトンを僕が授かる。その重みを感じていることに、責任とともにワクワクしています」とはつらつと第一声を発した。
夢が形となった。父は俳優の中野英雄。「こうした名前なので、幼少期からも、俳優を始めてからも『太賀がいつか大河ドラマの主演になれば良いねと』いじりにいじり倒されてきた」と苦笑いしつつ「僕も俳優の端くれである以上、大河ドラマの主演は夢、目標としていた」。昨秋オファーを受けた瞬間は「頭が真っ白になった」という。
豊臣秀長は、脚本担当の八津氏が「史実では最高の補佐役と言われている。秀吉が天下を取るには欠かせない役だったと言われている」と語るように、後に天下人となる兄・秀吉を支えた右腕。仲野は「今までフィーチャーされなかった秀長を演じられるのは、自由度もある」と意気込んだ。
秀吉役のキャスティングについて、制作統括の松川博敬氏は「これから吟味する」としながらも「仲野太賀さんとのコンビネーションを重視して。2人が並んだときのワクワク感を大事にしたい」。仲野も「(秀吉の)補佐役として大変なこともあったと思うが、秀長にしか見えない側面、兄弟げんかもあったと思う。1人の人生を1年間通して演じきるので、いろいろと空想しながらストーリーを楽しみにしている」と期待を口にした。
戦国乱世を舞台に、熱い兄弟が夢と希望を胸に突っ走る、奇跡のような下克上サクセスストーリーに期待が高まる。
◆仲野太賀(なかの・たいが)1993年2月7日生まれ。東京都出身。中学時代から俳優活動を始め、08年の映画「那須少年記」で初主演。大河ドラマは「風林火山」「天地人」「江~姫たちの戦国~」「八重の桜」「いだてん~東京オリムピック噺~」に出演。4月から放送のNHK連続テレビ小説「虎に翼」ではヒロイン(伊藤沙莉)が暮らす家に下宿する書生役を演じる。父は俳優の中野英雄。