AKB48総監督・向井地美音 卒業の柏木由紀の忘れない言葉、アイドルの自覚植え付けられた 卒コン翌日から超えます!
AKB48の柏木由紀(32)が16日に卒業コンサートを迎える。デイリースポーツの特別連載「総監督からゆきりんへ」最終回は、現グループ総監督を務める向井地美音(26)が柏木とのアイドル生活を振り返り、感謝の思いを語った。自身も同日をもって総監督を倉野尾成美(23)と交代。柏木卒業後の17日には、新たなAKB48を見せることを誓った。
グループを支え続けた柏木の卒業は不安も感じつつ受け止めた。向井地は「本当に助けていただいた。ゆきりんさんがいなかったら私は総監督をできなかった。ぽっかりと穴が開いてしまうのではないかと心配。でも私たちの姿でゆきりんさんに安心してもらわないといけない」。総監督として誰よりも強い思いを抱いてきた。
加入した13年のAKBは絶頂期を迎えていた。選抜メンバーには話しかけることもできず「遠い存在」だった。それでも柏木とだけは「いつもすごく接しやすかった」と振り返る。「いてくださると場の空気が和んだ」と、後輩にとっていつでも頼れる存在。時にはプライベートでも後輩を食事に誘い、お酒を飲みながらAKBについて語り合ってくれた。
向井地が44枚目のシングル「翼はいらない」でセンターに抜てきされた際には柏木に「救われた」と言う。「周りは先輩ばかりでド緊張している時に歌番組で髪形を決めてくれた。さりげなくそばにいてくれて私の緊張をほぐすことをしてくれた。『全然大丈夫だよ。トークもゆっくりしゃべれば絶対大丈夫』って。それでタモリさんとも話せました」。支えてもらったことに感謝は尽きない。
今でも忘れられない柏木の言葉がある。「1万人の前で踊ってたとしても誰1人の目線ももらえなかったら0人の前で踊っているのと一緒だ」。アイドルとしての自覚と、貪欲に目立つパフォーマンスを追求するメンタリティーがグループに植え付けられた。
向井地は正式発表前に卒業を知らされた。「今のAKBで卒業したい。美音が総監督として隣で見守っていてほしい」と柏木から伝えられ、「私もゆきりんさんの卒コンである3月16日までは絶対に総監督をやろう」と柏木の卒コンと同じタイミングで総監督を倉野尾と交代する。
元々柏木のファンだったことからも人一倍の尊敬の気持ちがある向井地。「卒コンはゆきりんさんの歴史が詰まったセットリストで一時代がまた一つ幕を閉じる。そこに自分がメンバーとしていられていることはすごく幸せ」とかみしめ、「翌日からまたガラッと変わったAKBを見せる。前日のコンサートを超えることでゆきりんさんにも喜んでもらえる」と気持ちを高ぶらせた。
◆向井地美音(むかいち・みおん)1998年1月29日生まれ。埼玉県出身。13年1月、15期生オーディションに合格してAKBに加入。14年の38枚目シングル「希望的リフレイン」で初選抜入り。16年3月発売の44枚目シングル「翼はいらない」で初センター。19年4月からAKB48グループの3代目総監督。愛称は「みーおん」。身長150センチ。血液型はO。