AKB48柏木由紀「世界で一番幸せもの」在籍17年間 最後の1桁期生が卒コン 言葉に詰まる場面も
AKB48の柏木由紀(32)が16日、横浜市のぴあアリーナMMで卒業コンサートを開催した。グループ史上最年長の32歳で在籍メンバー最後の1桁期生。卒業生の指原莉乃(31)、峯岸みなみ(31)、高橋みなみ(32)、横山由依(31)らも駆けつけ、初の単独センターを務めた最新シングル「カラコンウインク」など全30曲以上を熱唱し、「アイドルの集大成」と在籍17年間の感謝を伝えた。
アンコールで現れた柏木が別れの言葉を口にした。「AKBは人生そのものです。最後に単独センターという形で少しはみんなも報われたかなと。胸を張ってゆきりん推しだと言える恩返しができた。世界で一番幸せものです」。支えてくれたファンへ感謝を伝えた。
AKBの下積み時代や絶頂期をともに過ごしたかつてのメンバーが花道を飾った。女優の前田敦子から「ファンにとってもメンバーにとっても大事な存在。頑張ったで賞をあげます」とビデオメッセージで祝福された。高城亜樹、倉持明日香とは15年以来9年ぶりにフレンチ・キスを復活させ、高橋、横山、指原、峯岸とは「RIVER」など、小嶋陽菜とはWセンターを務めた「Green Flash」を披露。長い歴史の詰まったセットリストとなった。
その長い在籍期間でも柏木が「一番しんどかった」と言うのが14年のNMB48と、15~19年のNGT48との兼任。「AKBとして夜まで働いた後、自分だけ大阪や新潟に移動する日々だった」。その上、NMBでもNGTでも芸歴は一番上でも兼任直後は歌やダンスを0から覚えなければならず苦労は重なった。だかこそ気づけたこともあった。「みんなの方がダンスもできていた。プライドとか先輩ぶるって意味ないな」。そこからはダンスでも分からないことがあれば迷わず後輩にもアドバイスを求めた。
特にAKBではかつては個性を尊重したパフォーマンスだったが、21年以降はダンスの振り付けをそろえる方針に転換。柏木にとっても大きな変化ではあったものの、総監督の向井地美音とも居残りで練習をするなど対応して32歳まで続けた。
卒業ソロ曲「最後の最後まで」歌唱中には言葉に詰まり歌えない場面もあった。終盤には現役メンバーに加えて初代チームBやOGが集結し「桜の花びらたち」などを歌い上げた。「卒業してもみなさんの前ではアイドルでいさせてください」。AKBを卒業してもアイドル人生は続いていく。
◇柏木由紀(かしわぎ・ゆき)1991年7月15日生まれ。32歳。鹿児島県出身。06年12月の3期生のオーディションに合格し加入。07年4月にチームBの一員として公演デビュー。10年には高城亜樹、倉持明日香とユニット「フレンチ・キス」を結成。選抜総選挙の最高位は2位。21年には一時休養し脊髄髄内腫瘍の摘出手術を受けた。キャッチコピーは「寝ても覚めてもゆきりんワールド、夢中にさせちゃうぞっ」。身長165センチ。血液型B。