大きな話題を呼んでいるＴＢＳ系ドラマ「不適切にもほどがある！」（金曜、後１０・００）が、きょう２９日に１５分拡大で最終回を迎える。大団円を目前に控え、プロデューサーの磯山晶氏が熱狂の舞台裏を明かした。

　ドラマでは、現在ではアウトな昭和的言動を放送に乗せるため、テロップ注釈を多用するなど様々なアイデアが詰め込まれた。作品として不適切にならないよう万全な体制を敷き、２つの考査部がチェック。各所と話し合いを重ねた磯山氏は「放送するに当たって、会社的にも考査を何重にも設けましょうとか、どう準備したら事故にならないのかは結構ケアしました」と説明する。

　考査を振り返り「１話は細かくみんなが心配してくれてましたけど、５話くらいになると『名作です』とか、もはや考査と関係ない」と笑顔でつっこみ。完成された映像をチェックしてもらった時も「目を光らせて見ていたけど、途中から面白くなっちゃったからもういいやってなっちゃった、っていう感想を聞いて、ありがたいなと思いました」と回想する。

　挑戦的なテーマだけに、上層部などにストップをかけられることはなかったのか聞くと「まったくブレーキというか障害、壁は１回も前に立ちはだからず、ここまできています」ときっぱり。テロップ表示の文言なども考査部と検討を重ね「テロップは『漠然と大きくまとめて、エクスキューズする』ってものになるんだなと思いました」と分析した。

　“不適切”な表現に挑むため、ドラマは適切にもほどがある作業を積み重ねて放送。細部にまで神経が張り巡らせ、フィナーレを迎えようとしている。