談志さん以来「立川流」55年ぶり 立川晴の輔が「笑点」レギュラー登場 江戸落語界全4団体そろい踏み
日本テレビ系の演芸番組「笑点」(日曜、後5・30~)が7日放送され、卒業した林家木久扇に代わる新メンバーとして、立川晴の輔(51)が登場した。立川流の落語家がレギュラー入りするのは、初代司会者を務めた七代目立川談志さん以来55年ぶりで、東京・江戸落語界に分かれている4つの団体すべての落語家がそろう「笑点」史上初めてのメンバー構成となった。
卒業した木久扇に連れられて舞台袖から登場した晴の輔は、恐縮しながら座布団に座ると、客席に向かって深々と一礼した。
司会の春風亭昇太がボードを使って経歴を紹介し、成人している大学院生の長男と大学生の長女がいることが披露されると、桂宮治(47)がすかさずツッコミを入れた。「新メンバーって全然、フレッシュ感がない。長男長女が大学院生と大学生って。後輩が来ると思ったら11年先輩が来たんですよ!また一番下じゃん、俺」。会場は笑いに包まれ、晴の輔も笑顔を見せた。
初大喜利の収録を終えて、お披露目会見に臨んだ晴の輔は、新メンバーに選ばれた時の心境を「ただただ驚きました。若手大喜利(BS日テレ「笑点 特大号」のコーナー)はやらせていただいていたんですけど、木久扇師匠の席は自分ではないと思っていました」と回想。初収録の感想を「もう覚えていないですね。なんだかずっと顔が引きつっていたと思うんですけど、気づいたら終わっていたぐらいです」と振り返った。
メンバーの評価は上々で、前座のころから晴の輔を知っているという昇太は「昔からハツラツとした人だったので、他のメンバーとは違う風を起こしてくれるんじゃないかな」と期待。三遊亭好楽も「この人はスベったことがないんですよ。だから、本当に天才だなと思った。やっぱり選ばれるわけですよね」とべた褒めにした。
晴の輔は「今回は初回だったので、本当にメンバーの皆さんが花を持たせてくださって優しく包んでいただきました。これから自分なりの個性を出してやっていければと思いますので、ひとつよろしくお願い致します」とあいさつ。国民的娯楽番組に新風を吹き込むことを誓っていた。
◇立川晴の輔(たてかわ・はれのすけ)1972年11月21日生まれ。兵庫県神戸市出身。岡山県作陽高校から東京農業大学農学部を卒業後、1997年に立川志の輔に入門。志の吉を名乗る。2003年、二ツ目に昇進。13年、真打に昇進後、志の吉から晴の輔へ改名。同年、BS日テレ「笑点 特大号」の若手大喜利に出演。19年に三遊亭円楽さんの助っ人として「笑点」の大喜利に出演した。