桂文枝、天国の母と妻へ…7月独演会で封印ネタ解禁「そろそろ許してくれるやろう」
落語家の桂文枝が18日、大阪・なんばグランド花月で会見し、81歳の誕生日前日の7月15日に、独演会「傘寿を越えて 文枝自選集 華麗なる独演会」(なんばグランド花月)を開催することを発表した。
独演会では「妻の旅行」、新作の「約束」、「涙をこらえてカラオケを」の3作を行う予定。「涙を-」には登場人物の死が含まれ、2021年1月に妻の真由美さんと母・治子さんを相次いで亡くしてから、「封印してきた」作品。2人への思いを込めつつ「3年過ぎましたからね。そういう話をやっても、そろそろ許してくれるやろう、と」と、封印を解く決意をしたという。
81歳を目前に「覚えが悪くなったというか、忘れることが多くなりました」と、嘆く文枝。しかしその分稽古の時間が増加し、「人生の中で一番稽古ができているんじゃないか」と、手応えも口にする。人生初の1人カフェも経験したといい、「これは新たな発見やな、と。隣のパソコンがやかましいな、と思いながら稽古しています」と、笑った。
目標とする創作落語500作、現在は336作まで完成した。「500作が生きがいとなっております。傘寿を越えて、88の米寿、卒寿というのもありますので」と、先を見据えた。