橋下徹氏 万博赤字なら「大阪府と市で負担したらいい」吉村知事に直接提案「お金はたっぷりある」

 元大阪府知事、大阪市長の橋下徹氏が21日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演。吉村洋文府知事に、開催まであと1年を切った大阪・関西万博で赤字が出た場合は「大阪府・市で持ったらいいじゃないですか」と提案した。

 この日は、吉村氏、立憲民主党の長妻昭政調会長とともに出演。万博については、会場建設費が当初の1250億円から2350億円と増額され、運営費も809億円から1160億円に増額。また当初予定になかった、万博リングの建設費が約350億円と高額なことも話題になった。

 コスト高ばかりが報じられ、機運が醸成されず、チケット販売も進まない中で、「赤字になった場合の責任論」も取り沙汰される状況。自見英子万博相は昨年12月「政府として赤字を補填することは考えていない」とコメントしている。

 吉村知事は「赤字を出さないようにすることが非常に重要」と前提にした上で「きちんと協議して決めた方がいい」と責任の所在を明確にすることに前向きに話した。

 これに対して、橋下氏は「国政においては、莫大な予算をつぎこんで、赤字になったら誰の責任?なんて議論、ないじゃないですか。半導体の誘致なんて、何兆円というお金使うんですよ。その他の経済政策、いろんなことやってます。それが赤字になったら誰が責任を負うなんて議論、全然国会でやってないじゃないですか。これが地方のこういう話になったら、赤字になったら誰が責任…というのは、ちょっと国政の人たちはずるいなと思う」とコメント。「そんなにぐちゃぐちゃ言われるんだったら、大阪府・市で持ったらいいじゃないですか。大阪府の貯金(財政調整基金残高)は2262億円(23年)、大阪市が2452億円(22年)あるんですよ」と提案。「3兆円の経済効果と大阪に対する経済効果を考えたときに、吉村さん、最後はこのお金、使ったらいいじゃないですか」と知事に迫った。

 橋下氏は番組のオープニングでも「お金は大阪府と市でたっぷりあるから、『金は大阪で出す』と明確に言えば、全国の人たちは『あ、そうなの?』というふうになる。(『増額、増額という声が』と質問され)全然、大丈夫です」と大阪府市負担案を示唆していた。

 吉村氏は「もし赤字が出た場合には、橋下さんがおっしゃるように、大阪府市で負担するという考えがあると思います。でも、そのときは、黒字も大阪府市が全部もらいますよ」とコメント。続けて「それがいいんですか?と言ったら、それじゃないと思うんですよ。万博というのは日本万博であって、主催者が日本万博であるものを大阪でやるということなので、日本の成長のために、日本をよくするためにやっている」とオールジャパンで取り組んでいる事業と強調し、橋下案には難色を示した。

 それでも「(大阪府市で)払いましょう」とプッシュする橋下氏に「大阪がそれをやったら、国が赤っ恥になりますよ」といさめた。

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