藤井聡太八冠 叡王戦第3局で逆転負けし初のかど番 失冠危機に「厳しい状況になってしまった」

 対局に臨む藤井聡太叡王(提供:日本将棋連盟)
 対局に臨む藤井聡太叡王(提供:日本将棋連盟)
 対局に臨む藤井聡太叡王(提供:日本将棋連盟)
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 将棋の藤井聡太叡王(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖との八冠)に伊藤匠七段が挑戦する第9期叡王戦5番勝負第3局が2日、名古屋市の「名古屋東急ホテル」で行われ、伊藤七段が146手で勝利。藤井叡王は対戦成績2勝1敗となり、タイトル戦番勝負22度目にして初めて相手に先に王手をかけられる“かど番”となった。

 藤井叡王は第2局で伊藤七段に逆転負けを喫し、1勝1敗として迎えた第3局。先手番で、戦型は最も得意とする角換わり腰掛け銀となった。序盤から激しい展開となり、中盤からは藤井叡王がややリードを奪った。

 だが終盤、伊藤七段の銀出を「うっかりしていた」という藤井叡王は、持ち時間を使い果たして先に1分将棋となり、逆転を許した。その後も粘り強く抵抗したが、伊藤七段の手堅い指し回しの前に再逆転はならず。投了の直後はしばらく何とも言えない表情で右上の天井を見上げ、ガックリとうなだれた。

 今期の叡王戦は藤井叡王にとって22回目のタイトル戦番勝負。これまでの番勝負で「あと1敗で敗戦」という状態に追い込まれたのは、2021年の第6期叡王戦五番勝負で、2勝1敗から豊島将之叡王に敗れて2勝2敗と“逆王手”を掛けられた時のみ。先に王手をかけられたのは初めての経験となった。

 初めて迎えた失冠の危機に、藤井叡王は「星取りとしては、厳しい状況になってしまったかなとは思います」と厳しい表情。一局を振り返り「難しい将棋だったと思うんですけど、中盤から終盤に入るあたりは何か手段があってもおかしくない感じだったと思うので、そのあたりで間違えてしまったのは課題が残るところだったかなと思います」としつつ、逆転の八冠堅持へ向け「かど番にはなってしまいましたけど、やることは変わらないので、第4局もしっかり準備して臨みたいと思います」と必死に前を向いた。

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