市川男女蔵 亡き父の当たり役熱演 客席からは大きな拍手 歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」
歌舞伎俳優の市川團十郎(46)、市川男女蔵(56)らが出演する歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」(26日まで)が2日、初日を迎えた。
昼の部では、昨年4月に亡くなった四世市川左團次さんの追善狂言である「毛抜」を上演。男女蔵が父の当たり役である粂寺弾正を務めたほか、左團次さんと多くの熱演を重ねた尾上菊五郎も出演した。幕切れの場面では、男女蔵が後見で登場した團十郎に見守られ「いずれも様のおかげをもちまして、身に余る大役をどうやらおおせた様にござりまする。どりゃ、お開きと致しましょう」という明瞭なセリフとともに花道を引っ込むと、客席からは大きな拍手が送られた。
「極付幡随長兵衛」では、團十郎が父の十二世團十郎から最後に教わった役という長兵衛を、襲名後で初めて演じた。