森田剛 主演ドラマが映画化「言葉の重さ、命の重さ受け取って」 昨年8月放送NHK「アナウンサーたちの戦争」
俳優の森田剛(45)が、開戦ニュースと玉音放送の両方に携わった伝説のアナウンサー・和田信賢さんを演じた昨年8月放送のNHKドラマ「アナウンサーたちの戦争」が映画化されることが9日、分かった。「劇場版 アナウンサーたちの戦争」として8月に公開される。
太平洋戦争のさなか、声の力で戦意高揚を図り、偽情報で敵軍を混乱させた日本放送協会(NHKの前身)とそのアナウンサーたちにスポットを当てた意欲作。プロパガンダ戦の中で国の扇動に加担し、苦悩する姿から、戦争と放送の知られざる関わりを浮き彫りにしていく。
森田が演じる和田さんは実在する日本放送協会の第1期アナウンサーで、戦前から相撲や野球の実況放送、ニュース、朗読、演芸番組…と幅広い分野で活躍。全国的な人気を誇り、不世出の天才と呼ばれた。開戦当初は力強い声で国民を熱狂させるが、戦況悪化の中で大本営発表に疑問を抱いていく。
「不都合な事実の隠蔽(いんぺい)」など現代にも通じるメッセージが込められており、森田は「終わった話ではなく、今生きている自分達の話だと思います。言葉の重さ、命の重さを受け取ってもらいたいです。そして多くの人の目に触れてほしいと思っています」と期待している。