宝塚 宙組団員急死受けた改革3本柱の進捗状況報告 ゲート設置し劇団員の時間管理徹底 諮問委員会も開催

 宝塚歌劇団は14日、宙組所属の俳優(当時25)が昨年9月に急死した事件を受け、改革の取組について公式サイト上に長文で掲載した。

 3月の遺族側との合意発表会見で発表していた劇団施設への入退館時間の管理も、4月から強化。宝塚大劇場楽屋口にセキュリティゲートを設置した。ゲートを通過しないと、稽古場などには立ち入れられず、入退館時間を記録するとともに、入館時間を遅らせ、退館時間を早めることで在館可能時間を短縮し、稽古時間などの時間管理を徹底した。

 また外部有識者で構成したアドバイザリーボードを4月1日付で設置し、同25日に第1回を開催。「今後検討が必要な事項や議論の方向性等について意見交換」したという。

 現在進行中の改革は、興行数や公演回数の削減などの興行計画見直しをはじめとし、大きく分けて3つの柱からなる。

 1つめの公演数については、具体的には、年間9興行から8興行体制への変更(※2024年1月から実施)し、1週間あたりの公演数を10回から9回に変更する。

 2つめの柱は、現場のサポートやケアを行う体制・仕組みを強化し、出演者やスタッフが良好なコンディションのもと活動に打ち込める環境を整備すること。こちらは稽古期間を延長し、舞台稽古の日数を増やすなどとしている。

 3つめは、劇団員、関係者の意識改革。慣習、しきたり、指導方法を見直し、「情報伝達の方法やタイミング、備品の使用可否など、時代にそぐわないものや必要以上に制限するルールを廃止、変更」するとしている。

 歌劇団は、劇団員急死をきっかけに行っていなかった宙組公演を、6月20日から同市の宝塚大劇場で再開すると発表ずみ。

 宙組は3月31日付で2人が退団し、今回さらに2人が退団し60人に。花組は78人、月組は75人、雪組は73人、星組は76人と比べ、全員が出演しても、13~18人ほど少ない体制となっている。

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