「虎に翼」異例の早さのヒロインの結婚 子役もなしのスピード感
17日に放送されたNHK連続テレビ小説「虎に翼」では、寅子(伊藤沙莉)と優三(仲野太賀)の結婚が描かれた。ヒロインが放送開始から1カ月半で結婚するのは最近の朝ドラと比べてもかなり早めだ。
この日の「虎に翼」では、優三からの申し出を寅子が受け入れ、結婚。式は挙げなかったものの、家族で写真を取るために、寅子は黒の振り袖に、頭にはレースのヴェール姿。和洋折衷のモダンな衣装もSNSで話題となった。
最初は結婚をする気などなかった寅子だったが、まだまだ未婚の女性に対する風当たりが強い時代。弁護の依頼もことごとく断られ、「社会的地位」を上げるために結婚をすることを決意。それを理解している優三という、これ以上無い伴侶を得て、寅子の本格的な弁護士生活が始まっていく。
今回の朝ドラは、子役スタートではなかったことも注目されたが、結婚の早さも最近の朝ドラの中ではかなり早め。前作の「ブギウギ」は、ヒロイン・スズ子が村山興業の御曹司の愛助との結婚を愛助の母に認めてもらえず難航。結果、体の弱かった愛助は結核に倒れてしまう。
夫婦の絆を描いた前々作の「らんまん」では、万太郎と寿恵子の祝言は放送から3カ月後の23年6月29日の放送回。その前の「舞いあがれ!」では、舞と貴司の結婚は23年2月20日放送回。スタートから5カ月後と、終了ほぼ1カ月前のことだった。
「ちむどんどん」は22年8月12日放送で暢子と和彦が、暢子が勤めるレストラン「フォンターナ」で結婚披露宴。その席で暢子は沖縄料理店を開くと宣言している。これもドラマスタートから約5カ月経過している。
その前の「カムカムエヴリバディ」では、最初のヒロインの安子が稔の父に認められ、結婚を許されるのが11月19日。「カムカム-」はコロナによる撮影延期などの影響でスタートしたのが例年の10月ではなく11月だったこと、さらに3世代ヒロインということで、1人のヒロインを描く期間が短いというイレギュラーな面があった。
そう考えると、寅子の結婚はかなり早めと言えそうだが、戦争の足音が本格化しており、2人の幸せな生活がどこまで続くのか、ネットでは心配の声もあがっている。