吉永小百合 懐かしポスターに囲まれ万感の銀幕65周年 入学式の日に高校中退「日活が学校に」
女優の吉永小百合(79)が24日、東京・池袋の新文芸坐で行われた映画女優デビュー65周年を記念した「吉永小百合青春時代写真集」(6月6日発売、文藝春秋)の発売記念特別上映会イベントに登場した。
自選した「潮騒」と「風車のある街」の上映後に姿を見せ、日活時代を回想。高校の入学式の日に中退して撮影した思い出を振り返り「年間2本でいいと言われたんですけど、次の年には16本。ほとんど学校に行けなくて、日活が学校になったという感じです」と激動の時代を懐かしんだ。
66年公開の映画「愛と死の記録」では渡哲也さん、中尾彬さんと共演。厳しい撮影の中で渡さんが“失踪”したエピソードを明かし「みんなで探したら押し入れの中で寝ていたんですね。みんなで『かわいいね』って言っていたんですけど、そんなことがありました」とほほ笑んだ。
渡さんは2020年8月、中尾さんは今月16日に逝去。声を震わせながら「寂しいことなんですけど、是非是非、みなさんに見てもらいたいと思っています」と作品の中で生き続ける先輩たちに思いをはせた。
来場者からの質問コーナーでは、出演124本目となる次回作を期待する声が飛び「準備中なんですけど、製作会社が絶対に言ったらダメだって。素晴らしい映画になると思うので、楽しみにお待ちいただけたらと思います」と言及。大きな拍手を送られ「大好きな映画の世界で、もうしばらく歩いてみたいと思います」と締めくくった。