今くるよさん死去、膵がんで 「どやさ」ド派手衣装でも人気 女性漫才師のパイオニア
お笑いコンビ「今いくよ・くるよ」で一世を風靡し、女性漫才師のパイオニア的存在だった今くるよ=本名・酒井スエ子=(年齢非公表)さんが27日、膵がんのため、大阪市内の病院で亡くなった。吉本興業が公式サイトで発表した。京都市出身。ふくよかな体で、カラフルで風船のような衣装がトレードマーク。お腹をポンとたたくしぐさや、両手を顔の前で交互に前後し「どやさ」という言葉は流行語にもなった。
くるよさんは1970年に今喜多代に弟子入りし、その後、高校時代の同級生で同じソフトボール部だった今いくよさん(2015年5月に死去)と「今いくよ・くるよ」を結成。細身で濃いめのメークとつけまつげがトレードマークのいくよと、ふくよかな体系に派手な衣装のくるよがお互いのルックスやファッションなどをネタに、体を張った軽妙な掛け合いで人気を集めた。
1980年代の漫才ブームにのって一世を風靡し、その後も女性漫才師のパイオニアとして、劇場やテレビ番組、CM、映画など多方面で活躍。81年「上方お笑い大賞」金賞、1982年「花王名人大賞」最優秀新人賞、84年「上方漫才大賞」大賞を受賞するなど、数々の賞を受賞。近年は、15年にいくよさんが亡くなった後、ユニットを組んだこともある中川家ら後輩の活躍を楽しみに過ごし、22年4月、なんばグランド花月で開催された吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」に出演したのが最後の舞台となった。
通夜は30日午後7時から、葬儀告別式は31日午後1時から、大阪市北区天神橋4‐6‐42の公益社 天神橋会館で執り行われる。