市川團十郎 11歳長男・新之助を谷底に「突き落とす」 親子「連獅子」で試練与える
歌舞伎役者の市川團十郎が31日、10月10日から大阪松竹座で行う、市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露、八代目市川新之助初舞台「十月歌舞伎」の取材会に出席した。
2022年から2年間にわたって行われた襲名披露の締めとなる公演では、新之助(11)との親子「連獅子」が初披露される。これまでも上演の打診はありながらも、時期尚早と断ってきた演目。今回は新之助たっての希望もあり、成田屋とも縁の深い大阪の地で演じることを決めたという。
満を持した演目となるが、團十郎は「今回は放っておこうかな、と。突き落とすという作業を彼に課そうかな」と、キッパリ。獅子が我が子を谷底に落とし、はい上がってきた強い者だけを育てる、という演目の内容に沿い、今回の「連獅子」を新之助への試練とする事を明かした。
自身と共に2年間襲名披露を勤め上げてきた新之助の成長を認めつつ、父・團十郎は「あまり余計なことは言わずに、怒りもせず、何もせず。彼がどう受け止めてはい上がってくるか」と、厳しい視線を送り、さらなる成長を期待した。