６日に放送されたフジテレビ系「有吉弘行の脱法ＴＶ」では、テレビ業界で「危険」として排除されつつある「落とし穴」について、元ＴＢＳの吉川美代子氏が若手芸人に文句を言われた過去を明かした。

　テレビ業界でタブーとされていることを、なんとか抜け道を探して放送しようという番組で、この日が２回目。今回のテーマの１つが「落とし穴」で、ケガなど危険もはらむことから、今のテレビ番組では敬遠されつつあるという。

　有吉は「かわいそうだよな。こんな楽しいことないけどね。なんの努力もいらない」とリアクションだけで十分面白くなる企画だと主張。

　吉川氏もＴＢＳ時代に放送倫理委員会におり「プロデューサーやディレクターを呼んで注意する委員だった」という。「そのときに、芸人さんがかわいそう、いじめじゃないかって言ったんです」と、落とし穴は芸人達へのいじめだと感じ、スタッフたちに注意していたという。

　だがフリーとなり、若手芸人らと話す機会があったといい「僕たちは、ああいうことをやってテレビに出てリアクション面白いねって言って出て行くんだから。出番を削るのはひどい」と訴えられたという。

　そんな芸人たちの声を取り入れつつ、危険も回避する方法として、今回の番組で採用されたのが「落とし穴」ならぬ「上がり床」。文字通り、周りの床がせり上がって、結果的に穴の中にいると錯覚させる方法。これならば落下でケガをする可能性も低いが、残念ながらスピード感が激減。

　ターゲットとなった百戦錬磨のパンサー尾形貴弘でさえ「つまんないっしょ、俺、リアクションとれてないよ」とぶ然としていた。