桂ざこばさん訃報に芸能界衝撃 桂文枝「まさに青天の霹靂」 西川きよし「『元気の象徴』というべき存在」
落語家の桂ざこばさんが12日午前3時14分、喘息のため大阪府の自宅で死去した。突然の訃報に列島は騒然。関わりの深い落語家や芸能人らが相次いで追悼の思いを表明した。誰からも愛されたざこばさんの旅立ちの衝撃の大きさをうかがわせた。
桂文枝(80)は所属事務所を通じてコメントを発表。都内で行われた「落語協会百年興行」の出番前に訃報を知ったといい「まさに青天の霹靂(へきれき)。いまはまだ実感が湧きません。ざこば師匠の大好きな米朝師匠、枝雀師匠の元に行かれるんですね。いろいろとありがとうございました。そんな言葉しか思い浮かびません」とショックを隠さなかった。
ざこばさんの朝丸時代から親交があったという西川きよし(77)は「泣き虫で頑張り屋さんで桂米朝師匠の弟子で本当に良かったとよくお話しされておりました」と述懐。「私にとってまさに『元気の象徴』というべき存在でした」と存在の大きさをつづった。
兄弟弟子の桂米團治(65)は「おおきに、ありがとう」と感謝。幼稚園に通い出したころ、父で師匠の桂米朝さんに入門してきたのがざこばさんで「よく遊んでもらいました。私が噺家になってからも、おかしいと思った時は容赦なく叱ってくださった。何事も一生懸命で、兄さんの落語に登場する人物はどの人も『情』にあふれていました」と人柄を明かした。
一門こそ違うが、交流のある笑福亭鶴光(76)も「兄弟のように仲良くしていただきました」と感謝。「これで兄貴と呼べる人がまた亡くなり、さみしい限りです。あの世で大好きな米朝師匠とゆっくり落語談議をしてください」と悲しんだ。
ざこばさんが出演していた読売テレビ「そこまで言って委員会NP」で司会進行を務めた辛坊治郎(68)はニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」内で追悼。「ものすごく心根の優しい人だと思ったのは、アイコンタクトを取ると見事にそっち方向の話をしてくれる。本音は違うと思うんですけど、空気を読んで、自分の役割だと思ったら、その発言を堂々としてくださるので、司会進行者としては本当にありがたかった」と感謝を口にした。
プライベートでも交流があったというフリーアナウンサー・宮根誠司(61)は同日の読売テレビ・日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」の中で訃報を速報した際に絶句。「うーん…、体調はすぐれないとは聞いておりましたけど……。ちょっと(心の)整理がつかない」と言葉が続かず。「まっすぐな方で桂ざこばという人間が、とてつもなくおもしろくて、魅力的で、かわいい…」と声を振り絞った。