佐藤弘道が患った「脊髄梗塞」とは 脳卒中の1~2%とされ年間に数人程度、医師が解説

 タレントの佐藤弘道(55)が13日、脊髄梗塞を発症し、芸能活動を一時休止し、療養すると発表した。所属事務所を通じ、直筆で症状を説明した文書を発表。それによると、2日に「研修会指導に向かう機内で体調を崩し、下半身麻痺となり歩けなくなってしまいました」とあり、「病名は脊髄梗塞です」とされている。脊髄梗塞について、兵庫・芦屋「松本クリニック」の松本浩彦院長に解説してもらった。

 「たいそうのおにいさん」として知られるタレントの佐藤弘道さんが「脊髄梗塞」と診断され、現在は歩けない状態だと発表されました。

 脊髄はいわば脳の「尻尾」で、脳から背骨の中を通ってお尻の辺りまで続いています。背骨から左右に何対も枝分かれし、あらゆる臓器に脳からの命令を伝えます。脊髄梗塞はその脊髄に血液を供給する血管が詰まることで、脳梗塞の一種と解釈できますが、その頻度は低く、脳卒中の1~2%とされており、年間に数人程度です。

 症状としては麻痺とその進行、膀胱直腸障害、自律神経障害などで、ひどいと歩くどころか立つこともできません。脊髄は大動脈から枝分かれした血管によって栄養を補給されていますが、多くの場合は脊髄の腹側と背中側に沿って走る血管のうち、腹側の太い血管がつまることで起こります。

 症例が少ないことから、動脈硬化、動脈塞栓症、大動脈解離、ショックによる低血圧、血管炎から椎間板ヘルニアなど、原因もはっきりしていないのと同じ理由で、有効な治療法も確立されていません。

 予後は早期の治療や初期の重症度によりますが、おおむね良好と言われています。比較的早期に改善する場合もありますが、佐藤さんの場合、今月2日に発症し、10日経ってもまだ歩けないということは、当分の間、リハビリや投薬などの治療が必要になると思われます。

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