宝塚 宙組劇団員急死後約9カ月ぶり公演再開 村上理事長あいさつ「ご心配をおかけした」追悼の言葉はなし
宝塚歌劇団宙組公演が20日、約9カ月ぶりに本拠地・宝塚大劇場で再開した。昨年9月に25歳の宙組劇団員が急死して以来、宙組は大劇場をはじめ、全公演が中止となっていた。開演前には村上浩爾理事長があいさつした。
村上理事長は「宙組公演につきましては、公演の中止や演目変更等、お客さまに大変ご心配とご迷惑をおかけしましたこと、改めて深くおわび申し上げます。今後も引き続き誠心誠意つとめてまいりますので、変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます」と一礼。さらに「改めてのお礼となりますが、本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございます」と再度頭を下げると、会場からは大きな拍手が送られた。この日は前を見据えた再開へのお礼のみで、急死した劇団員への追悼の言葉などはなかった。
今回上演されたのは、トップスター芹香斗亜、トップ娘役・春乃さくら主演のショーのみの特別公演「Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-」。休演者もなく、60人の宙組全員が出演した。芹香や組を支えるスターの桜木みなとらを中心に、ブランクを感じさせない舞台となった。
芹香は終演後に「長きに亘り皆様に大変ご心配をお掛け致しましたこと、深くお詫び申し上げます。そして、たくさんのお言葉をかけていただき、また宙組公演を待ち続けてくださいましたこと、心より御礼申し上げます」と頭を下げた。そして「公演の開催にご尽力下さいました全ての皆様、そして劇場に足をお運びくださいました皆様に、感謝の気持ちで一杯でございます。応援してくださる全ての皆様への感謝の気持ちを胸に、千秋楽まで精進を重ねて参りたいと思います」と語ると大きな拍手が巻き起こっていた。
宝塚は30日まで。東京宝塚劇場は7月20日~8月25日。