片岡仁左衛門80歳 道頓堀で恒例の船乗り込み 観客からは威勢よく「松嶋屋!」の声かけ
歌舞伎俳優の片岡仁左衛門(80)らが29日、大阪市内で「七月大歌舞伎」(7月3日から大阪松竹座)を前に、恒例となっている船乗り込みに参加した。梅雨の晴れ間に恵まれ、太陽が照りつける中、太鼓や鐘の音、お囃子を受け、船で道頓堀を進んだ役者陣。大阪松竹座にほど近い戎橋付近で口上が述べられ、鮮やかな紙吹雪が舞うと、川沿いを埋めた観客からは「松嶋屋!」と、威勢のいい声がかかった。
劇場前で行われた式典で、仁左衛門は「今回はなんと言いましても、萬屋さん三代のご披露を大成功に収めたいと思っております」と力強い抱負。襲名披露の初代中村萬寿(69)、六代目中村時蔵(36)、初舞台となる五代目中村梅枝(8)と、父、子、孫の親子三代で出演する3人へエールを送った。