「ちゅらさん」で大人気のおばぁ・平良とみさん 出演は「四顧の礼」でようやく実現 ヒロイン国仲も目潤ませ感謝

 国仲涼子(左)と共演した平良とみさん(2004年9月10日撮影)
 「ちゅらさん4」に出演した(左から)平良とみさん、国仲涼子、田中好子さん=2006年
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 現在再放送中の、2001年度前期のNHK連続テレビ小説「ちゅらさん」ファンミーティングが30日、同局系で放送され、主演の女優・国仲涼子、主人公の兄役を演じたお笑いコンビ・ガレッジセールのゴリ、制作統括の菅康弘氏の3人が出席。同作で大人気を博し、2015年に87歳で死去した女優・平良とみさんのエピソードなどが語られた。

 平良さんは国仲が演じた主人公・えりぃの祖母役として出演。典型的な「沖縄のおばぁ」像が全国的に受け入れられ、お茶の間の人気者となった。平良さんに出演交渉を行った菅氏は「とみさんの家へ行って『すみませんけど、朝ドラお願いできませんかね』ってお話ししたら、初日は『私なんかが朝ドラみたいなものに出てはいけません』と」と、あっさりと断られたことを明かした。

 その上で「その日は帰って、しつこく翌日も行って。そしたら『菅さん、私はね、トートーメー(位牌)を拝まなきゃいけないんだよ。あなたが言う朝ドラ出たら、ずっと東京に行ってないとダメでしょ?だからダメですよ』って。3日目にまた行ったんですよ。そこでとみさんが言ったのは『私が東京にずっと行ってたら、ウチの父ちゃんがカップラーメンばかり食べるから、体に悪いからダメだ』と。4日目に行ったら、(平良さんの夫の)進さんが『とみよ、こんなに菅さんが言ってるんだから、出てあげろ』って」と、“四顧の礼”が実ったことを明かした。

 その後、平良さんは菅氏に「菅さん、私が朝ドラに出たら沖縄のためになりますか?」と質問。菅氏は「すぐに『はい』って言えなくて、2秒ぐらい考えて『そうなるように頑張ります』って言って、出てもらうことになった」と述懐。「撮影全部終わって、打ち上げの時に『とみさん、沖縄のためになったかね?』って言ったら、『うん』っていってくれて」としみじみ話した。

 国仲も「おばぁは私を見るたびに『大丈夫ね~?体大丈夫ね~?』って言って、サータアンダギーを持ってきてくれて。それがおいしいんですよね。東京のスタジオで食べるサータアンダギーが…」と懐かしそうにニッコリ。「手作りで作ってくれて。ずっと心配してました。体のことも心配してましたし、『疲れてない?沖縄帰りたいと思わない?』ってずっと聞いてきた。すごく支えられたなって思います」と、目を潤ませながら感謝の思いを口にした。

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