将棋の第９５期棋聖戦５番勝負第３局が１日、愛知県名古屋市の「万松寺」で指され、藤井聡太棋聖（２１＝竜王、名人、王位、王座、棋王、王将）が山崎隆之八段（４３）に３連勝で防衛５連覇を達成。史上最年少で初の永世称号の資格を獲得した。

　２０年に最年少タイトル保持者となる１７歳１１カ月で得た棋聖の座を５期守り、永世棋聖の称号資格を得た。２１歳１１カ月での永世称号獲得は、１９７１年に中原誠十六世名人が打ち立てた最年少記録２３歳１１カ月を５３年ぶりに更新。藤井棋聖は「棋聖戦は初めてタイトルを取ることができた棋戦でもありますし、いろいろ思い出も多いので今回永世称号を獲得できたのはすごくうれしく思います」と喜びを語った。

　その上で最年少記録での獲得については「それはあまり意識していることではなかったのですけど、永世称号ということは今回が最初のチャンスではあったので、それをつかむことができたのは良かったと思います」と話し、「もちろん光栄なことと思ってはいますけど、今後の活躍がより問われるのかなと思っています」と気を引き締めた。

　６月には伊藤匠七段（２１）に敗れて叡王を失った。八冠陥落後、初めてのタイトル戦となったが、防衛した。６日からは王位戦が始まる。