フリーアナウンサーの押阪忍（おしさか・しのぶ）さんが６月２９日に老衰のため死去していたことが８日、分かった。自らが創業した所属事務所の公式サイトで発表された。８９歳。岡山県出身。葬儀・告別式は近親者のみで執り行われた。かねて病気療養中だったという。

　長男で現在は事務所社長を務める押阪雅彦氏は公式ブログを更新。押阪さんが昨年から施設で暮らしていたことを明かし「幸いなことに、父の最期を家族全員で看取ることが出来ました。とても穏やかで安らかな最期でした」などとつづった。今秋にも「ご会葬の機会を設けさせていただく予定です」としている。

　押阪さんは立大を経て１９５８年、日本教育テレビ（現テレビ朝日）のアナウンス部第１期生として入社。１９６４年の東京五輪では女子バレーボールを担当した。翌６５年には民放出身のフリーアナ第１号となり話題を呼んだ。２０１７年にはＮＨＫ連続テレビ小説「ひよっこ」に昭和のテレビ番組の司会として出演した。