寺田心16歳 脳裏に焼き付いている渡辺謙の真摯な姿 NHK大河「べらぼう」で19年以来の共演

 俳優・寺田心(16)が、2025年放送の横浜流星主演のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(1月5日スタート。総合、日曜、後8・00)でのちに「寛政の改革」を行う田安賢丸(松平定信)役を演じることが14日、分かった。同作では、尊敬する俳優・渡辺謙(64)と大河初共演。19年の同局スペシャルドラマ「浮世の画家」での共演を振り返りつつ「また一緒にお芝居で向き合えることがうれしくて。成長を見ていただきたい」と募る思いを明かした。

 寺田の大河出演は2017年の「おんな城主 直虎」以来8年ぶり2度目となる。当時8歳での初出演となったが「大河出演は小さかった頃もうれしかったですし、自分なりに一生懸命でした。ただ、年齢を重ねたことで大河の素晴らしさや重さに気付かされたこともあって。『べらぼう-』は同時に緊張もすごくありました。本当に自分に務まるんだろうかっていう不安も」と重圧を感じたことも打ち明けた。

 「べらぼう-」は、横浜流星(27)主演で、江戸時代中期に喜多川歌麿、葛飾北斎らを見いだし、日本のメディア産業の礎を築いた“蔦重”こと蔦屋重三郎の生涯を描く。寺田は、将軍になると目されていた田安賢丸、のちの松平定信役。江戸幕府の老中・田沼意次を演じる渡辺との共演シーンも多い。

 「最初はお芝居をつかむことが難しかったんですが、謙さんが一緒にいてくださって。時代劇の所作や歩き方、重心の位置。一つ一つを真剣に教えてくださった。気配りや取り組まれるお姿は改めて勉強になります」

 渡辺とは19年の同局スペシャルドラマ「浮世の画家」で初共演した。「その時に『僕は君を子役としてではなく、1人の俳優として見ている』と、おっしゃっていただいて」。10歳だった自身と真摯(しんし)に向き合ってくれた姿が寺田の脳裏に焼き付いていた。一日千秋の思いで待ち続けた再会の日。中学の3年間だけで40センチも身長が伸びた自身を笑顔で抱きしめてくれた。

 「心!大きくなったなって言ってくださいました。あの頃は(謙さんが)すごく大きくて。今ももちろん大きいんですが。目線は少しだけ近づけましたね」

 体も心も成長期の真っただ中。5年の歳月を経て、改めて俳優・渡辺謙の真骨頂を実感した。「あの頃は分かってなかった部分もたくさん。目線の動かし方や声の抑揚。全てがすごい、違う」と舌を巻いた。俳優として人として「べらぼう-」の出演が自身の転機になると確信している。

 「クランクインが6月10日。僕の16歳の誕生日なんです。ありがたい誕生日プレゼント。大河には素晴らしい俳優さん、女優さんが出演されるので、これを機に役者として必ず成長したい。渡辺謙さんにも変化を見ていただきたいし、もう一度お会いできたことで『もっと、もっと、しっかりやらないと』って思いでいっぱいになりました」

 渡辺への感謝とともに明かした16歳の誓い。飛躍に向けて日々を積み重ねている。

 ◆寺田心(てらだ・こころ)2008年6月10日、愛知県生まれ。3歳から芸能活動を開始。15年、TOTO「ネオレスト」のCMでブレーク。17年にNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」、23年に同連続テレビ小説「らんまん」などに出演。主演映画「ばあばは、だいじょうぶ」で「ミラノ国際映画祭2018」の外国映画最優秀主演男優賞を受賞。昨年公開の長編アニメ映画「屋根裏のラジャー」で主演声優を務めた。

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