元財務官僚で国際弁護士の山口真由氏が１５日、テレビ朝日「羽鳥慎一　モーニングショー」で大阪府の吉村洋文知事を追及した。

　来年に開幕が迫った大阪・関西万博。山口氏は「そもそも、ＩＲ（統合型リゾート）をここに誘致するのがあって、そこに国の予算を入れて整備しましょうと。だから大阪にとっては国の予算でこれだけ整備されるんです、という計画だというのが前提にあって、だからこそ交通の問題など生じているというのが私の理解なんです」と話した。

　「ＩＲありきの万博」と批判が多いことにも「それはいいと思う」と山口氏は、大阪の経済状況などを踏まえ、ＩＲという起爆剤の重要性を認めた上で、「私が許せないと思うこと」を語り出した。

　「大阪市長の横山さんは、『万博とＩＲは完全に別事業です。相互に関連性はありません』という反論をする。それはあまりに国民を馬鹿にしてるんじゃないか。きちんと誠実にコミュニケーションをして、相互理解をした上で、万博を国全体でやるという風にしなきゃいけないのに、トップがそういうコミュニケーションをするのは納得がいかない」と不信を吐き出した。

　吉村知事は、万博会場にある大阪ベイエリア、夢洲の広さを訴えた上で「万博の跡地をどうするかという課題があって、年内に街づくりのマスタープランを作る。万博の跡地以外のところもさらに作る。夢洲全体を世界的なエンターテインメントのエリアにしていこうという街づくりの構想なので、ＩＲと万博を無理にひっつける訳でも、無理に引きはがすわけでもない」と説明した。

　山口氏はそれでも「関連してるんですか？してないんですか？」と質問。吉村知事から「どういう意味での関連ですか？」と聞かれ「大阪の成長戦略がそこに一貫して通ってると思っているし、それはいいことだと思っているの。ホップステップのホップではあるんですか？万博、ＩＲ…その収支で教育事業をまかない、未来の世代を育てていこうというのではないのですか？」と思わず、タメ口で聞いた。

　吉村知事は「ＩＲはそうですよ」と説明。時間がなくなり、羽鳥慎一も入って、まとめようとして、山口氏が「関連してる！万博とＩＲは関連してる！」と自らの理解を、自身に言い聞かせるように話すと、石原良純は「してないんでしょ」と小声で確認。吉村知事も「してないと思いますよ。どっちも成長戦略ですけど、無理やりひっつけることはしていない」と否定した。