日テレ24時間テレビ チャリティー番組の原点回帰 「心機一転」内容を一新&「本質」再考

 日本テレビ系チャリティー番組「24時間テレビ47 愛は地球を救うのか?」(8月31日、9月1日)の制作発表会見が16日、都内で行われた。同局は、昨年11月に発覚した同番組の寄付金着服問題を改めて説明し、謝罪。信頼回復をテーマに番組概要の一新を発表した。2003年から起用してきたSTARTO ENTERTAINMENT所属タレントによるメインパーソナリティーを廃止。元自衛官のお笑い芸人・やす子(25)ら24組の出演者で構成する。やす子はチャリティーマラソンのランナーを務めることも発表された。

 総合プロデューサーの吉無田剛氏は番組内容のリニューアルについて「24時間テレビはどうあるべきか考えました」と説明した。着服問題も含めた議論を通じ「年によってパーソナリティーの肩書が変わったりもしました。でも、そういうことは24時間テレビの本質ではないと思っていて。主旨に賛同してくださった24組が今年の番組をつないでいくというニュアンスでお伝えできたら」とチャリティー番組としての原点回帰を強調した。

 「心機一転」の象徴としてチャリティーランナーを務めるやす子は登壇するなり多くの報道陣を前に目をぱちくり。「緊張して誰にも目を合わせられません~。はい~」と和ませた。意気込みを聞かれると「見てくれた人に元気を与えたい」と背筋を伸ばした。

 やす子は両親の離婚など、経済的な理由で苦労した幼少期を述懐し「学校の水道水をペットボトルにくんで食器洗いに使ったり。夏休みはパンの耳で過ごしました」と打ち明けた。高校3年生まで児童養護施設に入居していたと明かし「施設の前にランドセルを置いてくれる人がいました。企業の方々が支援で送ってくださった鉛筆が置かれていたり。そういうことに救われた。誰かが自分たちを気にかけてくれていることが、うれしかった」と回想。「少しでも多くの人に養護施設のことを気にかけてもらいたい。自分が少しでも長く走ることで発信できたら」と熱意を伝えた。

 同企画は「マラソン児童養護施設募金」として今回から新設。「マラソン-」に関する寄付金は全額が全国600カ所以上の児童養護施設のために使われる。

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