NHK中山アナ&伊藤アナ パリ五輪開会式でぶっつけ実況 前例のないセーヌ川でのセレモニーに不安あるけどワクワク

 エッフェル塔前の中山果奈アナウンサー(左)と伊藤慶太アナ(NHK提供・現地時間22日撮影)
 予行演習で、セーヌ川を進む船団=6月(共同)
 パリ五輪開会式のイメージ図(FLORIAN・HULLEU/パリ五輪組織委員会提供・共同)
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 花の都での祭典がいよいよ始まる。パリ五輪は26日(日本時間27日未明)に開会式が行われる。実況を担当するのはNHK・中山果奈アナウンサーと伊藤慶太アナのコンビだ。これまで前例のない、セーヌ川を入場行進するという開会式。リハーサルもなく“ぶっつけ本番”で全世界が注目する大舞台に挑む2人に、意気込みを聞いた。

 どんな開会式になるのか。そしてどんな演出が行われるのか。前例のないスタイルでのセレモニーだからこそ、感情は入り交じる。パリ出発前に取材に応じた2人。中山アナが「(開会式は)世界の今を知ることができる場だと思います。本当に重要な仕事をなんかさせていただくんだなと感じています」と語れば、伊藤アナも「これまで見られなかったことが見られるとワクワクしてる部分もある。セーヌ川沿いの自然の中、どういったセレモニーが開かれるのか。楽しみに準備しています」と話した。

 ただ、スタジアムではなくオープンスペースで行うこともあり、事前のリハーサルはなし。伊藤アナが「本当に不安でしょうがない」と苦笑いすれば、中山アナも「心配の方が今、大きいです」と率直な胸の内を明かした。

 全国で勤務する2人は、これまで同時期に同じ赴任地で仕事した経験はない。だが東京と大阪でオンラインミーティングを重ね、準備を進める。伊藤アナにとっては初で、中山アナも「大学の卒業旅行以来」という渡仏。すべてを目視できない開会式で、中継に映る可能性があるセーヌ川沿いの名所や橋の名前を頭にたたき込んでいる。伊藤アナが「暗記パンが欲しい…」と本音をもらせば、中山アナも「それいいですね!」。伊藤アナは「物理的な距離は埋まってませんけど、大丈夫。心の距離は近づいて近づいてきています」とコンビの感覚は増している。

 重圧の大きい業務を遂行するため、中山アナは日頃から睡眠時に付けているという口呼吸を防ぐためのテープを「(日数の)倍ぐらい持っていきます。やはり声が出なくなると、いくら体が元気でももう使い物にならないので」と細心の準備を尽くす。伊藤アナは「秋田県出身で白米が好きなので」と生米と炊飯が可能な小型の調理器具を持ち込むつもりという。

 「不安はありますが、めちゃくちゃ楽しみです。想像つかないような景色になると思っています。それを目の当たりにした時に僕と中山さんでどういうコメントができるかな」と伊藤アナが意気込めば、中山アナも「視聴者の皆さんと同じ感覚っていう点では、すごく一緒に楽しめる可能性もあると思います。それを伝えていきたい」と決意。祭典の足音が聞こえてきた。

 ◆伊藤慶太(いとう・けいた)秋田県出身。1996年にNHK入局。大阪放送局所属。初任地は甲府放送局で、東京・アナウンス室などを経て21年より現所属。高校時代の89年には春の甲子園出場。現在はスポーツ中継などを担当。五輪は08年の北京から4大会連続で現地実況を務めた。

 ◆中山果奈(なかやま・かな)広島県出身。2014年にNHK入局。東京・アナウンス室に所属。初任地は松江放送局で、広島放送局を経て19年より現所属。現在は「正午のニュース」などを担当。趣味は料理、食べ歩き、お笑い芸人のラジオを聴くこと。

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