竹澤咲子 素顔の優未はおちゃめ 大河と朝ドラW出演で注目の子役 将来「主役を目指したいです!」

 放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」で主人公・佐田寅子(伊藤沙莉)の娘、優未役を務める子役の竹澤咲子(たけさわ・さこ=9)に注目が集まっている。子供らしい無邪気な顔から、母の前では本音にフタをし「スンッ」とする姿まで繊細に演じ分け、そのけなげな姿に視聴者は涙を誘われている。同局の大河ドラマ「光る君へ」出演に続き、同じ年に放送中の朝ドラにも抜てきされた話題の子役に、撮影中の思いや将来の夢を聞いた。

 朝ドラファンをやきもきさせてきた寅子と優未の親子関係。つぶらな瞳を向ける咲子ちゃんに、優未を演じる難しさを尋ねると「やっぱり…」と少し考え、劇中のナレーションで度々登場する、あの言葉を口にした。

 「難しいですね、『スンッ』とするから。お母さんに本音は言えない、言いたいけどってところが優未にはあるんですよ。だから、そこが難しいです」。監督から求められたのは微妙な感情表現。「もう少し『スンッ』としていいかもとか、ここは素ではないけど、控えめの『スンッ』にしたらとか言われました」

 素顔の咲子ちゃんは「スンッ」とは対照的な、よく笑い、よく話す快活な4年生だ。「しゃべることは大好き。本音のまた本音って感じでしゃべっちゃう。お母さんには『おちゃめ』って言われます」と目をクリクリさせる。

 一方、役に親近感を覚える部分もあったという。「緊張すると、おなかが痛くなる。ホントですよ」と父・優三(仲野太賀)譲りの一面として描かれた優未との共通点を挙げた。

 元々大好きだったという朝ドラの大役をオーディションでつかんだ時は「よっしゃ~、やった~って。毎日見てる朝ドラに私が出られるの?えっ、私が?みたいな」と大興奮。放送は、学校に行く前に母、祖母とBSで見るのが日課で「自分が見てても楽しいし、いい作品だなって思います。学校の友達に、いつも見てくれる子がいて、今日は何々だったねとかって話をするのが楽しみ」と声を弾ませた。

 撮影期間中、多くの時間を過ごした伊藤には尊敬のまなざしを向ける。「あこがれです。すごく優しい人です。感情表現がすごくて、演技中も楽しいし最高です」。役を離れたところでは「伊藤さん」「チャコ」と呼び合い、たくさんの言葉を交わした。自身の撮影が終了した日は「涙がすごくて、伊藤さんも泣いてくださって」。無言で見つめ合い、抱き合って思いをかみしめた。

 朝ドラ出演前には、大河「光る君へ」に出演。吉高由里子演じるまひろから文字を教えてもらうも、疫病ではかなく生涯を終える少女・たねを好演した。両ドラマはNHKの隣のスタジオで撮影されており、吉高と再会したことも。「さこ~!って声をかけてもらって、すごくうれしいなって思いました」

 俳優にとってあこがれである2つの歴史あるドラマに立て続けに出演し、主演女優2人から薫陶を受けた咲子ちゃん。今後は「いろんなことをやってみたいし、初めてのことも挑戦したい」と目を輝かせる。将来の目標を尋ねると「主役を目指したいです!」と即答。「同じスタッフさん、同じ出演者さんと、一緒にまたやりたいですね。楽しい撮影がパンパンで、幸せがパンパンだなあ~」。充実していた撮影期間と重ね合わせるように、おちゃめに、その日を思い描いた。

 ◇竹澤咲子(たけさわ・さこ)2014年12月16日生まれ。東京都出身。何か習い事を始めようと、2020年に芦田愛菜、鈴木梨央、寺田心ら人気子役が所属するジョビィキッズ入り。エキストラなどを経て23年にテレビ朝日系ドラマ「帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし」にサナ役で出演。同年の映画「おとななじみ」では加賀谷楓役を務めた。NHK大河ドラマ「光る君へ」には京で暮らす少女・たね役で出演。CM出演は「マクドナルド ハッピーセット」など。身長130センチ。

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