政策金利の引き上げを批判「拙速」「非常に心配」岸博幸氏「景気悪いのに。零細、住宅ローン…恵まれていない側に影響」
元通産官僚で慶大大学院教授の岸博幸氏が31日、日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。日銀が金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決め、0~0・1%程度から0・25%程度にすることに「非常に心配」と憂えた。
3月のマイナス金利政策の解除に続く利上げで、リーマン・ショック直後の2008年12月以来、約16年ぶりの水準となるが、住宅ローンも上昇する見込みで「今回の利上げは拙速かなと思う」と話した。
現在の実体経済の分析について「日本経済はそこまで景気がいいわけではない。働く人の実質賃金も上がっていない。成長率やいろんなものを見ても、正直、景気があまりいいとは言えない。デフレ30年の影響が残っている」と話した。
さらに「実体経済が強くなっていないのに、金利を多少でも上げると、中小零細企業が影響を受ける。住宅ローンも影響がある。恵まれていない側が影響を受けるので、今回上げたのは実体経済への影響が大丈夫かというのは、非常に心配ですね」と語った。