あと一歩で仏撃破 バスケ日本代表司令塔・河村のシューズ爆売れ 在庫消化率が驚異の92% 企画担当「なかなかない」
パリ五輪で話題のバスケットボール男子日本代表の河村勇輝選手(23)=横浜BC=着用のシューズが既に完売目前に迫っている。武器であるスピードとフィジカルを支えるこだわりの開発秘話をアシックスの案浦萌バスケットシューズ企画担当が明かした。
あと一歩で大金星だった1次リーグ第2戦のフランス戦でもプレーとともに存在感を放っていた。河村選手は21年3月から契約するアシックスの「UNPRE ARS LOW2」を着用。ヒアリングをしてこだわりのフィット感を生かしたシューズで、アッパー部分はメッシュ素材に変更され、ローカットで足首の可動性を向上した。激しいステップワークを特徴的なサイドウォール(出っ張り)で支えている。
ひときわ目立つフラッシュイエローは“希望を表す黄色”。「黄色がかわいい」など反響もあり、アシックスのECサイト内における発売2週間時点での在庫消化率は92%をマーク。50%でもヒット商品という中、驚異の数字をたたき出した。「こんなことはなかなかない」(案浦さん)と五輪効果でほぼ売り切れている。
同製品を作る前には河村選手がアシックスのスポーツ工学研究で測定。案浦さんは「スピードはスパイクを履いたサッカー選手よりも速いくらい」という数値だった。さらに「『次世代のバスケットボールプレーヤーたちが増えてほしい』という思いがすごく強い」と23歳ながら日本バスケ界を背負う使命感にも燃えている姿があった。
1次リーグ第3戦のブラジル戦に勝てば決勝トーナメント進出の可能性も残す。案浦さんは「足元からこれからも支えたい。バスケはシューズが大事な競技。まだまだ日本の試合が見たい」と勝利を信じている。