「三人娘」園まりさん天国へ 中尾ミエ、伊東ゆかりが生前整理手伝う 死期悟ったのか「コメントを用意しておいた方がいい」

 ヒット曲「逢いたくて逢いたくて」などで知られた歌手の園まり(その・まり、本名薗部毬子=そのべ・まりこ)さんが7月26日午前5時43分、急性心不全のため都内の病院で死去したことが1日、分かった。80歳。横浜市出身。葬儀・告別式は7月30、31日に都内の斎場において、本人の意向により近親者で行った。中尾ミエ、伊東ゆかりと「三人娘」として国民的人気を誇り、ソロを含めてNHK紅白歌合戦に6度出場した。

 しっとりとしたムード歌謡で支持を集めた園さんが天国へと旅立った。

 園さんは2008年に乳がんを発症し手術。一度は完治したが19年に再発し、その後は闘病しながら歌手生活を続けていた。昨年10月末に「日本歌手協会第50回歌謡祭」に出演予定だったが、体調不良のため欠席。関係者によると今年4月から入院していたというが、亡くなる直前まで異変はなかったという。

 亡くなる5日前に中尾や伊東が見舞いに訪れた際も、普通に会話していたという園さん。ただ、死期を悟ったのか、辞去しようとした伊東に対し「死んだ時のコメントを用意しておいた方がいいよ」と冗談混じりに声をかけていたという。

 また、近年は生前整理を行っていたといい、4月の入院後は住んでいたマンションの売却手続きを行い、手続きが完了したばかりだったという。中尾によると、伊東とともに園さんのアクセサリーや小物を整理。中尾は「報告をして、まりちゃんも喜んでくれました」と様子を明かした。

 園さんはデビュー後、中尾、伊東と「三人娘」を結成。国民的アイドルとして人気を得る一方でソロでもヒットを飛ばした。64年の「何も云わないで」や、岩谷時子さんが作詞し、宮川泰さんが作曲した「逢いたくて-」、「夢は夜ひらく」「愛は惜しみなく」と毎年のようにミリオンセールスを記録した。

 ジャズのセンスを持つ伊東、ポップスで魅力を放つ中尾とは異なる個性を発揮し、しっとりと歌う都会的なムード歌謡が支持を集めた。2004年からは「三人娘 復活コンサート」全国ツアーを行うなど活動。19年には「日本レコード大賞」功労賞を受賞した。

 関係者によると近親者による葬儀・告別式には中尾と伊東が参列。弔辞を読み上げた中尾は「三人娘の長女で、一番おっとりしてのんびりしていたけど、実は一番のしっかり者でした」などと、別れを惜しんだという。

 園さんをしのび、21日にはBSテレ東「プレイバック日本歌手協会歌謡祭」(後5・56)で歌謡シーンを含めた特別番組を放送する。

 ◇園 まり(その・まり=歌手、本名薗部毬子=そのべ・まりこ)1944年4月12日生まれ。横浜市出身。56年、本名の薗部毬子名義で童謡「つゆの玉ころり」を歌うなどし、62年に本格デビュー。同じ事務所・渡辺プロダクションの中尾ミエ、伊東ゆかりと「三人娘」を結成。国民的アイドルとして人気を博した。ソロとしては「何も云わないで」や「逢いたくて逢いたくて」がヒット。「逢いたくて-」などは同名で映画化され、自身が主演した。歌手としてだけでなく、ドラマや舞台、バラエティー番組でも親しまれた。

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