中村獅童 父に憧れる愛息2人に切実なお願い「なるべく流さないで」

 歌舞伎俳優の中村獅童と中村壱太郎が6日、大阪市内のホテルで、京都・南座「九月花形歌舞伎 あらしのよるに」(9月4~26日)の取材会を行った。

 2015年の初演から座頭として作品を作り上げてきた獅童。18年以来の再演を前に「初演の地、京都に帰ってこられてうれしく思います」と、笑顔を見せた。

 きむらゆういち氏のベストセラー絵本シリーズを原作に、ある嵐の夜に偶然出会った狼と山羊の友情を描く。獅童は「信じる力、っていうのは普遍的なテーマだと思うし、人間が本来持っていなければいけないものを思い出させてくれる」と、思い入れたっぷりに語った。

 獅童の長男の陽喜、次男の夏幹の2人も歌舞伎版やアニメ映画版を見て、夢中になっているといい、「『面白い』って、狼や山羊のマネをしてますけど、大切な作品のテーマや大切なことというのは、これから彼らも少しずつわかっていくのかな」と、目を細める。

 一方で、「あらしのよるに」に限らず、子どもたちが獅童出演の作品を見ていることが多いといい、「一日芝居をやって、家に帰って昔の映像が流れていると、ものすごく疲れる。なるべく流さないでほしいんですよね」と、冗談めかし笑わせた。

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