照英 パリ五輪やり投げ・北口榛花にエール「メダルに一番近い」自身もシドニー五輪目指した種目

 北口選手にエールを送った照英
 金メダルに期待がかかる北口榛花(ロイター=共同)
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 俳優でタレントの照英(50)がパリ五輪陸上女子やり投げの北口榛花選手(26)の金メダルを信じている。大学時代までやり投げを続け、73メートル90の自己記録を持つ照英は「この大会が年齢的にもチャンス。メダルを取るなら今」と期待し、さらに「世界記録を更新してくれるかもしれない」と思いをはせた。男子のディーン元気選手(32)は予選落ちとなったが、女子は北口選手を含め3人が出場。観戦のポイントに「選手の絶叫」を挙げ、その真意も語った。

 パリの空に描かれる大放物線を信じてやまない。一度は五輪という目標を視野に入れた照英だからこそ分かる北口選手のすごみ。昨年の世界選手権で66メートル73をたたき出して金メダルを獲得。日本新記録となる自己最高67メートル38を保持する女王について「メダルに一番近い」と言い切り「今が一番脂が乗っているのかなと思っているので、このチャンスを逃してほしくない」と力を込めた。

 予選の試技は3投、決勝は6投。その中で鍵を握るのは「1投目」という。予選は「まず1投目で通過してほしい。余計な力を使わないというのが予選の最大のポイント」とした。さらに、決勝では最初の3投で上位8人に入らなければ次の3投の権利を得られないため「1投目からまとめることが絶対条件。それで勝機が生まれる」と力説した。

 男女ともに世界記録を持つやり投げ大国・チェコを拠点としている北口選手。彼女の現在地を「まだ発展途上の選手」とし「若い頃から彼女の弱点は助走のスピード」と指摘。その“弱点”を補う土台を作るトレーニングを継続して行っているといい「上体の技術は世界のトップ。下半身のスピードがついてくれば世界記録が狙える」とうなずいた。

 照英自身、五輪を目指しかけたことがあるが故に熱量は半端ない。高校から競技に触れ「高1で埼玉県で優勝したり、2年でインターハイなどに出させてもらって」と開花。東海大学進学後は自己最高の73メートル90をマーク。96年の広島国体では準優勝した。2000年のシドニー五輪を現実的なものと捉えたが「環境が整っていなくて迷ってしまい」引退。ただ、今でも「狙ってみたら良かったかな」という思いも残る。

 だからこそ、日本からメダルを狙える逸材が出てきたことに隔世の感を覚え、期待への思いは高まる。そんな舞台の着目点を問うと「一番は飛距離」としたうえで、「あとはスピード感ある助走からの選手の雄たけびですよね」と続けた。

 「踏み切りが決まった時、選手は絶対に声が出ている。逆にタイミングが合ってなかったら出ない。なので絶叫したら確実に飛ぶという見方をしてもらったら面白く見られると思いますね」

 7日に北口選手が出場する女子やり投げ予選が行われる。金メダルへの第1投。「最低64メートル。勝つなら66メートル。66メートルを投げれば金はあり得る」と照英。雄たけびからのビッグアーチを脳に刻み込む。

 ◇照英(しょうえい=本名・高橋照英=たかはし・てるひで)。1974年4月4日生まれ。埼玉県出身。埼玉・鴻巣高からやり投げを始め、東海大時代も全国区の選手として活躍。大学卒業後はファッションモデルなどを務め、98年に「星獣戦隊ギンガマン」のゴウキ/ギンガブルー役で俳優デビュー。以降、「水戸黄門」の風の鬼若役など様々なドラマ、映画に出演。一級小型船舶操縦士など多くの資格も持つ。身長183センチ。

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