【山田美保子のミホコは見ていた!】まさに氷川きよしは「日本の宝」全く変わらぬ歌声、シンプル衣装でファンと近距離 会場で涙

 「今日の氷川きよしさんのコンサート、3時間近くも歌いっぱなし、動きっぱなし。(中略)1年と8カ月ぶりに聴いたキーナ。ナチュラルに男の子していて、ジェンダーレスで、その見事な声。歌唱力。優しさ。パワフルさ。人間としての可愛らしさ。大きさ。間違いなく日本の宝です!!」とは湯川れい子氏のX。17日の午後5時44分と記されているので、コンサート終了直後、興奮冷めやらぬタイミングでポストしたとみられる。

 さすがは日本を代表する作詞家であり、氷川がクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」をカバーした際には訳詞はもちろん、先方との交渉に尽力したことでも知られ、氷川のファンからもリスペクトされている氏のポストにより、ほとんどMCが設けられず、新旧のヒット曲の数々で構成された3時間の模様が一瞬でよみがえってきた。

 17日、東京・有明の「東京ガーデンシアター」で開催された氷川の“復帰唱”「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25th Anniversary Concert Tour-KIIZNA-」は、台風7号の影響を受け、観客の安全を第一に考え、初日の16日がやむなく延期に。17日が初御披露目となった。16日のチケットを持っていたファンの方は本当に悲しかっただろうし、氷川本人も落胆したに違いない。が、ステージ上での氷川は、気持ちを切り替え、スッキリした表情とチャーミングな笑顔、そして休養前と全く変わらぬ歌声で観客を魅了し続けた。そう、私も観に行く機会に恵まれたのである。

 隣の席は、長年、氷川を取材し続けてきた芸能リポーターの駒井千佳子氏。氏とは「カワイイ」と声を挙げるのも、大拍手を送るのも、涙を浮かべてしまうのも同じタイミングだった。もう一つ、同じ感想だったのが今回の衣装。豪華絢爛で「紅白歌合戦」でも着られるような従来のコンサート衣装とは大きく異なり、シンプルだったし、点数も少なく、その分、氷川がステージ上に居る時間が長く、会場の絶妙なレイアウトとも相まって、ファンは近距離で、たっぷりと堪能できたことと思う。

 そして、コンサート終了後に氷川との2ショットをInstagramで披露したのは元SKE48の松井珠理奈だった。

 「大好きなきーちゃん復帰おめでとうございます 私が休養中の時にも優しい声をかけてくださったり、いつも気にかけてくださり本当にありがとうございます(中略)明るい部分だけでなく、自分の辛い気持ちや悲しみも歌にして表現されている姿に心を打たれました 今回もたくさんお勉強になりました 私も、自分の正直な気持ちを大切に、心のこもった魂のこもった歌を歌える歌手になれるよう頑張ります あぁたくさん泣いた~、本当にお疲れさまでした!! 感動をありがとうございました」

 松井と氷川に交流があったのは初耳だったし、文中にもあるように、自分と同じく芸能活動を休止し休養していた松井を気遣っていたというこの一文にもまた氷川の優しい人柄が現れている。

 実は私などに対しても、「いつもテレビ観てます」「身体に気をつけてくださいね」と声をかけてくれる人なので、そんなことをしていたら心が潰れてしまわないかと思う日も少なくなかったものだ。が17日は、氷川が深夜に想いを吐露したメールを送信できる人物の存在や、デビューの頃から氷川を支えてきたスタッフの顔も大人数確認でき、2019年にリリースされたシングル曲のタイトルどおり、「大丈夫」と胸をなでおろすことができた。

 帰ってきた“氷川きよし”という「日本の宝」。これからもその素晴らしい歌声と人柄を愛で続けたい。

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