NHK 中国籍スタッフへの刑事告訴検討 国際放送で尖閣や慰安婦など発言 詳細な発言も判明「731部隊忘れるな」

 NHKは28日、ラジオ国際放送の中国語ニュースで、中国籍のスタッフが、尖閣諸島の帰属について、ニュース原稿にない発言をしたことについて、報道各社に声明を発表。「損害賠償請求を行うとともに、刑事告訴の検討を含め、厳正に対処する」とした。

 「今回の事案は、NHK国際番組基準に抵触する等、NHKが、放送法で定められた担うべき責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態であり、重く受け止めています。深くお詫び申し上げます」と謝罪。「外部スタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議するとともに、21日付で本人との契約を解除した」とも報告した。

 外部スタッフは「代理人を通じて対応する」と話し、動機や意図については「十分判明していない」という。

 文書では発言内容について改めて整理。「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義宣伝とプロフェッショナルではない業務に抗議します」と中国語でアナウンス。「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」と英語で話したという。

 また、外部スタッフはこの発言の前に「靖国神社で落書きが見つかった」というニュースを伝えた際、原稿にはない「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」という文言を一方的に加えて放送したという。

 その上で、「26日には副会長をトップとする検討体制を設置した」ことも記した。「今後、可能な限りの原因究明を行い、関係する役職員の責任を厳しく問います。今回の事案は、NHK全体として安全保障の観点への意識が欠けていたことも原因であると考えています」とし、中期的な再発防止策にも取り組むという。

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