宝塚退団 宙組トップスター・芹香斗亜 劇団員急死とは「3作と決めていたので。直接、関係があることではありません」
来年4月に退団する宝塚歌劇団宙組トップスター芹香斗亜(せりか・とあ)が3日、大阪市内のホテルで退団会見を行った。退団理由について、当初から大劇場3作品と決めていたとし、昨年9月に宙組劇団員が急死した影響には「直接、関係があることではありません」とした。18年の宝塚人生を「学びの連続。非常にエキサイティングだった」と振り返った。
白いパンツスーツで登壇した芹香は終始、穏やかな笑みを浮かべていた。退団の理由を聞かれると「ある学年を越えたころから、トップに就任したら(大劇場公演)3作と決めていました」と明かした。
退団と宙組劇団員急死との関係性を重ねて問われると、「就任した時点で3作と決めていたので。直接、関係があることではありません」と返答した。亡くなった劇団員についての質問は司会が制する場面もあった。
芹香は2007年に初舞台を踏み、昨年6月に宙組トップスターに就任。18年の宝塚人生を振り返り「人生の半分以上、宝塚で過ごしたので、ほとんどを学ばせていただいた。一番学んだことは自分自身と誠実に向き合うことです」と振り返り、「本当にいろんな事がありました。非常にエキサイティングな宝塚人生だったと思います」と語った。
昨年9月30日、宝塚大劇場での自身のトップお披露目公演2日目に、宙組の劇団員が亡くなった。公演は翌日から中止となり宙組は活動を休止した。11月には遺族側が急死の原因を「過重な業務や上級生のパワハラ」と訴えた。当初劇団側はパワハラを否定していたが、今年に入ってパワハラを認め、3月に全面謝罪。その後6月に、宙組公演は特別公演「Le Grand Escalier」で約9カ月ぶりに再開された。
後輩たちへの自身の置き土産を聞かれた芹香は「何が残せたのかは、この先のみんなの活躍を見て楽しみにしたい」とし、特に宙組には「みんな健康で、心から幸せになってほしいと思っています」とエールを送った。
退団公演は「宝塚110年の恋のうた」「Razzle Dazzle」の二本立てで4月27日の東京宝塚劇場が千秋楽となる。