自民党の小泉進次郎元環境相（４３）が６日、都内で会見を開き、総裁選（１２日告示、２７日投開票）への立候補を正式に表明した。「古い自民党と決別する」と政治改革を進める覚悟をにじませ、早期に衆院を解散して国民に信を問うことを宣言。質疑では「知的レベルの低さで恥をかくのでは」という痛烈な質問も飛んだが、笑みを浮かべて冷静に対応。「足らないところがあるのも事実。補ってくれる最高のチームを作ります」と訴えた。

　濃紺のスーツとブルーのネクタイで登壇した小泉氏。総裁選のスローガンを「決着　新時代の扉を開ける」と掲げ、裏金問題など政治とカネに揺れる自党に「私が総裁になれば、古い自民党と決別する覚悟です」とぶち上げた。

　政治改革の前提を「政治の信頼回復」と断言。政策活動費の廃止、旧文通費の使途開示と残金返納の義務付け、実力主義での人事などを打ち出した。憲法改正への決意も示し、総理・総裁になった際には「できるだけ早期に衆院を解散し、国民に信を問う」と述べ、政治改革や規制改革を１年以内に断行すると高らかに宣言した。

　ただ、決意表明後の質疑応答では厳しい質問を受けることに。環境相時代の“セクシー”発言などから「言葉の軽さを指摘された」と資質を問われ、「知的レベルの低さから国際会議で恥を欠くのでは」との痛烈な問いも投げかけられたが、冷静な対応を見せた。

　過去発言には「適切に伝わらなかったのなら反省したい。今後そういったこと、内容が国民の皆さんに明確に伝わるよう努力していきたい」と返答。知的レベルを問う質問には「足らないところが多くあるのは事実。完璧ではないのも事実」と受け止めつつ、「足りないのを補ってくれる最高のチームを作る」と応じ、「環境大臣の時にも同じ指摘を受けたが、最後に花束をもらうようになった」とエピソードを披露する余裕をみせた。

　世襲政治について問われると「私が１５年前に初めて選挙に向き合う時から言われ続けてきた指摘」と前置きして、公明党の支持を受けずに小選挙区で戦ってきたことから「あいつは世襲だよなと言われても、それを上回るに値するような政治家と判断してもらえるように最大限努力をしていきたい」とした。

　１００人超を集めた注目の会見。途中、質問の機会を得ない記者が運営側に「名前を知っている記者ばかり当てるな！」と怒号を上げる場面もあったが、約１時間に及んだ会見を冷静に乗り切った小泉氏。「改革を唱えるリーダーではなく、圧倒的に進めるリーダーが必要」と力強く訴え、「進次郎劇場」が本格始動した。