斎藤兵庫県知事 男性の処分や対応に違法性なし 告発文書「真実の相当性」に欠ける 主張も表情も崩さず

 兵庫県議会の百条委員会で、証人尋問に応じる斎藤元彦兵庫県知事
 兵庫県議会の百条委員会を終え、取材に応じる前に一礼する
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 兵庫県の斎藤元彦知事(46)は6日、神戸市内の県庁舎で開かれた、自身の疑惑告発文書問題を巡る県議会調査特別委員会(百条委員会)で2度目の証人尋問に出席した。元県幹部の男性が作成した文書には「真実相当性がない」と主張し、男性への懲戒処分や公益通報の対応に関する違法性を否定。公益通報者保護法に違反するとの専門家の見方に反論した形となった。委員会の中では知事の“おねだり”疑惑についても質問が相次いだ。

 深々と一礼し議場へ足を踏み入れた斎藤知事。出席した議員から浴びせられる質問に表情を崩すことなく答え続けた。

 斎藤知事は3月20日に告発文書を一般人から入手し、翌日に幹部を招集。当時の片山安孝副知事らに、「誰が、なぜ文書を作成したのか」の調査を指示し、その際「徹底的に調べてくれ」と語ったことを認めた。

 複数の出席者から告発文書が公益通報に当たるかについて問われると、「文書の内容は誹謗(ひぼう)中傷性が高く、うわさ話を集めて作成した、ということでしたので、公益通報に該当するとは今でも思っていない」と、「真実の相当性」に欠けるとし、違法性がないことを改めて強調。専門家からの違法性の指摘に真っ向から反論した。

 委員会では告発文書にも記載された、知事の“おねだり”疑惑も追及された。姫路城のレゴブロック、播州織りの浴衣、カキ、ワイン、枝豆、かに、日本酒、タマネギ、ホールケーキなど。知事が受け取ったとされる品目が次々と読み上げられると、傍聴人から失笑が漏れた。

 視察先などで渡されるお土産や送られてくる贈答品に関しては「社交儀礼の範囲」で問題ないと主張。職員の分まで持ち帰ったとされる「かに」について、「生ものなので持ち帰った」と語り、贈答品による便宜や企業との癒着についても否定した。贈答品を周囲へ配らずに自宅へ持ち帰っていたことを指摘されると、「なぜ特定の課の職員だけが毎回食べられるんだ、という点があります」と持論を展開した。

 元幹部の男性が処分後に亡くなったことに「大変つらいし、お悔やみ申し上げたい」とした一方、道義的責任について問われると「手続きに法的問題はない。訴訟になっても耐えうる準備はしている。批判は受け止めるが、仕事をしっかりやることが責任の取り方」と従来の主張を崩さず。委員会後には、不信任決議案の可能性を問われ「自分がお答えできることを精いっぱいお答えさせていただいた」と語った。

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