片岡仁左衛門が坂東玉三郎と「婦系図」で初共演 5度経験の役柄「毎回どういう風にやってたか忘れました」

 歌舞伎俳優の片岡仁左衛門と、坂東玉三郎がこのほど、都内で行われた「錦秋十月大歌舞伎」(10月2~26日、東京・歌舞伎座)で出演する夜の部「婦系図」の取材会に出席した。

 長年、歌舞伎界を引っ張ってきた名コンビとあって、玉三郎は「こうやって長くきょうまで来られたっていうことは縁しかないと思います」としみじみ。仁左衛門は玉三郎を「大切な存在」と信頼を口にし、玉三郎も「私も同じです」と呼応した。

 2人は「婦系図」では初共演。玉三郎は「お蔦」という役柄を41年ぶりに勤めることとなり「無事にできるかしら」と苦笑いし「若い時はね、とにかく大役でどんどんイケちゃうのね。今はとにかく無事にできるかが心配」と心境を吐露。仁左衛門は過去に5度勤めた「早瀬主税」役だが「毎回どういう風にやってたか忘れました」と続けて笑いを誘った。

 そのうえで、仁左衛門は「今の私たちを見ておいていただきたい」とアピール。「やはりこれから正直、2人も年を重ねていきますから、どんどんといろんなお芝居が難しくなってくる。せいぜい今の間に見ていただきたい」と穏やかな笑みを浮かべていた。

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