高市早苗氏 「サナエあれば、憂いなし」女性初の総理目指し2度目の総裁選 裏金議員への処分は見直さず

 自民党の高市早苗経済安保相(63)が9日、都内で会見を開き、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式表明した。会見では「サナエあれば、憂いなし」と記されたボードを背景に「日本をもう一度世界のてっぺんに」と宣言。出馬表明をした候補は7人目で、女性では初となった。

 リラックスした表情ながら力強い言葉で思いを語った。「日本列島を、強く豊かに。」というスローガンの下、「総合的な国力の強化が必要」と主張。外交、防衛、経済、技術、情報、人材の発展のために「何よりも経済成長が必須」と掲げ、「私は日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい。できるに決まっています」と言い切った。

 大胆な危機管理投資と成長投資で「安心・安全」の確保と「強い経済」を実現させる。「経済成長をあくまでも追い求める。人を前進させるのは、希望です」と熱く語りかけた。「令和の省庁改編」など改革を掲げる一方で、党派閥裏金事件の関係議員への党処分については見直さない考えを示した。

 高市氏にとって21年以来2度目の総裁選。前回は党内で影響力のある安倍晋三元首相の支援を受けて挑んだが、今回はその後ろ盾があるわけではない。それでも「安倍晋三元総理には心から感謝しております。(安倍氏からの)『応援するよ、女性初の総理大臣、いいじゃないか』。その言葉を胸にとどめながら全力投球していく」と女性初の総理大臣を目指す固い意志を持ち続けてきた。

 利権と戦う姿勢が評価される一方、会見では「人付き合いについてマイナスな声が上がっている」という指摘を受けた。高市氏は「性格は変わらないと思う」とした上で、「私は働き蜂です。もともと酒飲みですけど、飲みに行くのが苦手。お酒を飲んでいる時間があったら仕事をしたい。ですから、いろんな方々の声に耳を傾ける風通しのいい官邸は作ります。しかし、飲み会がどれだけできるかはここでお約束はできません」と終始笑顔で答えた。

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