敏いとうさん死去 「-ハッピー&ブルー」リーダー「わたし祈ってます」「星降る街角」など大ヒット連発 84歳

 「わたし祈ってます」「星降る街角」などの大ヒット曲で知られるムード歌謡グループ「敏いとうとハッピー&ブルー」のリーダー・敏いとう(本名伊藤敏=いとう・さとし)さんが死去していたことが14日、分かった。84歳。熊本県出身。関係者によると、葬儀は近日に近親者のみで執り行う予定という。

 青山学院大経済学部、日大農獣医学部獣医学科卒。1969年に「敏いとうとブルー・キャンドル」名義でリリースした「誘惑」でデビュー。71年に敏さんが中心となって「敏いとうとハッピー&ブルー」を結成し、74年の「わたし祈ってます」、77年の「星降る街角」、79年の「よせばいいのに」とミリオンセラーを連発。切ない女心を歌いあげる楽曲をメインに70年代の歌謡界を盛り上げ「ムード歌謡の帝王」と呼ばれた。

 91年には多額の借金を抱えた騒動が報じられたこともあった。2010年には国民新党から参院選に出馬。落選となったが「日本発の地球規模の音楽祭開催」「芸能界の薬物汚染撲滅」などを公約に掲げた。

 柔道三段、空手五段と格闘技に精通した猛者としても知られ、世界的な米歌手、フランク・シナトラのボディーガードを務めた経験もある。

 06年から4年間、敏さんとともにボーカルを務めた歌手・宍戸マサル(56)は自身のXを更新し「敏いとうとハッピー&ブルーのボーカルとして4年間お世話になりました」と追悼。21年から敏さん公認の継承グループ「新☆(しんせい)ハッピー&ブルー」を率いており「敏いとうさんからハッピー&ブルーを継承させて頂き、これからもハッピー&ブルーの楽曲を大切に歌ってまいります。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とつづった。

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