第７４回ＮＨＫ杯テレビ将棋トーナメント２回戦が１５日、ＮＨＫ放送され、西山朋佳女流三冠（２９）が藤井聡太七冠（２２＝竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖）に敗れた。

　注目の一戦で西山女流三冠は勝利とはならなかった。終盤には苦しい戦いを強いられ「一応準備はしてきた作戦だったんですけれど、早々に意外な構想で指されたのもあって、一手一手考えながら指すような将棋でした」と悔やみ、「準備段階から厳しいと思っていたんですけれども、一方的な内容にならないようにっていうのを意識していた」と語った。

　実際に藤井七冠と対局した西山女流三冠は「画面越しで拝見することが多い方なので、やっぱり実際に対面して対局するとまた違った雰囲気はあるのかなと思いました」と言い、「棋力がどれぐらい隔たりがあるかとか考えるんですけど、今日勝てる可能性は限りなくゼロに近いと思っていました。特に後手番ですと限りなくゼロに近いと思っていて、なのでそこを含めてどこまでわずかでも差を埋められるかっていうところだと思った。準備期間も有意義になったかなと思います」と前向きに捉えた。

　西山朋佳女流三冠はプロ棋士編入試験五番勝負も戦っており、女性初の棋士を目指している。