松井一郎氏「県民局長は内部と外部両方に通報しておけば」テレビ出演し「そうすれば公益通報の疑問湧かなかった」
前大阪府府知事の松井一郎氏が19日、読売テレビ「かんさい情報ネットten.」に出演。パワハラ疑惑にもとづき、百条委員会などで追及を受けている斎藤元彦兵庫県知事が県議会から不信任案を提出されたことについて語った。
松井氏は「今回の件について、斎藤さんの言い分と議会、百条委員会で追及している言い分と、見解の相違でどちらが事実かはっきりしていない」と確認。「そんな中で、斎藤さんが県政を前に進めたいと言うなら、今回、議会の選挙をしても、政策の選択をするわけではない。斎藤さんの信任か不信任が争点なわけだから、斎藤さん自身が県政を担っていきたいなら、辞職して信を問うのが筋」と意見を述べた。
また、不信任案で知事としての資質を問われた、斎藤知事の「道義的責任がなにか分からない」という発言については、「この発言はダメでしたね。どういう事態になっても最終的にはトップに責任がある」とダメ出しをした。
一方で、死去した元西播磨県民局長による告発文書を「なぜ当初、公益通報かどうかをはっきりできなかったのか」と問いかけた。
県民局長の死去に弔意を表した松井氏は、3月中旬に一部報道機関など外部に送り、4月になって県の公益通報制度を利用したことを指摘。「長年、県庁に勤めてこられた方なので、外部と内部に両方通報しておけば、最初から公益通報なんですよ。外部だけじゃなくて。そうすれば公益通報という疑問が湧かなかったんですけどね」と初動に疑問符をつけた。
番組では、外部への通報も公益通報に該当するという専門家による意見を紹介。コメンテーターの朴一大阪市立大名誉教授は「兵庫県内の公益通報が機能していない。だから、まずマスコミに出した。機能していると思えば、内部通報もしたと思うし、(内部に)出しても潰されると思って、マスコミに流した」と指摘した。
松井氏はそれでも「だから、僕は両方やっておけばよかったと思う。それで内部通報が潰されれば、それこそ、公益通報の隠蔽にあたる」と話した。