爆発ヒットも「全く嬉しくなかった」TRF・SAMが原因となった小室哲哉の対応を吐露「俺たち、いる意味あるかな」
ダンス&ボーカルグループTRFのSAMが21日放送のTBS「人生最高レストラン」に出演。1993年の第2弾シングル「EZ DO DANCE」が爆発的ヒットとなっても「まったくうれしくなかった」と心境を吐露した。
小室哲哉のプロデュースでのデビューは決まっていたが、当初10人近くいたダンサーは、小室の「人間が名前を覚えられるのは5人まで」というアイデアで半減。最終的にはCHIHARU、ETSUのダンサー3人とボーカルのYU-KI、DJ KOOという5人組でデビューすることになった。
音楽の方向性についてもSAMの想定とは大きく違った。小室から『普段、どんな音楽を聴いているの?』と聞かれ、重たいヒップホップやアシッドジャズなど渋めの音楽の音源を渡したという。
その後、小室から『スタジオにおいで』と言われ、訪ねると、ギャンギャンにテクノが流れていてたという。自身たちのデビュー曲は、渋いヒップホップと思っていたSAMは、そこでかかっていた音楽は自身たちの曲ではないと思いきや、小室からは「こんな感じになっちゃったんだよね」とポツリ。
「僕らはヒップホップダンサーだったから、テクノとかユーロビートは邪道と思っていて」と、小室からの提案にも「ああ…はい…」と戸惑いを隠せず。ダンサー3人での帰り道には「やるか、辞めるか」にまで話が発展したが「一応、仕事としてやっておこうか」と引き受けたという。
しかしヒット連発の快進撃。事務所はガッツポーズで大盛り上がりしている中、SAMは「全くうれしくなかったんです」と当時を振り返った。
「小室さんとYU-KIちゃんの手柄で売れたイメージ。俺たちって何もしてないよな。まったくうれしくなくって、『俺たちっている意味あるかな』くらいな感じだった」とダンサー3人の戸惑いはさらに深まったという。
ライブでも、ソロのダンスパートにピンスポットでライトが来ず、真っ暗なままだったというSAM。小室に直訴すると、ようやく照明があてられるようになるなど、苦労が絶えなかった活動初期を振り返った。