宝塚 星組トップ礼真琴 記憶と記録を刻む95期への思い吐露「尊敬する同期がたくさん」

 来年8月10日付けで退団する宝塚歌劇団・星組トップスターの礼真琴(れい・まこと)が24日、大阪市内のホテルで退団会見を行った。退団公演は宝塚大劇場同4月19日開幕の「阿修羅城の瞳/エスペラント!」。

 礼は2009年初舞台の95期の首席。音楽学校の入学試験は、近年のコロナ禍を除けば、当時は95期の19・18倍が最少だった。だが入団後の活躍と倍率は別物で、礼をはじめ、花組・柚香光、月組・月城かなと(以上退団)、次期雪組トップ・朝美絢と4人のトップを輩出。これは過去50年で4人以上輩出したのは、95期をのぞけば2期のみ(71期、73期)さらに、月組・愛希れいか、星組・妃海風、宙組・実咲凜音と3人の元トップ娘役も輩出ししており、娘役も含めれば、現時点でも最高の輩出人数となる。

 なかでも礼は95期の首席として、常にトップを走ってきた。「同期の中で首席というのはたまたま。もちろんしっかりしなきゃというのもあったけど、『ついてこい!』と言うタイプでもなかったので」と笑みを浮かべた。「尊敬する同期がたくさんいて、ライバル心というのがそんなになかった。和気あいあいと肩を組んで芸事に挑んできた。もっと貪欲にというのが欠けてたかも。だから“どんぐりの背比べ”と言われたのかも」と振り返った。

 だがその“どんぐり”たちは、過去50年で最も記録と記憶に残る学年となった。「本当に同期という存在はいつまでたっても不思議で、音楽学校時代は家族より一緒にいる時間長かった。だから5組に分かれても、離れている気がしない」と同期への思いを口にした。

 さらに「学年を重ねるごとに、責任のある立場になって、(同時期就任の)柚香が一緒に立ち向かってくれて、月城も同じ立場となり、2人を見送らせてもらった。朝美にも自分が残せるものを全て渡したい」と笑顔を見せた。さらに語るうちに学生時代に戻ったのか、いつしかニックネーム呼びに。「れいちゃん(柚香)とれいこちゃん(月城)には個人的には連絡させてもらって、アーサ(朝美絢)にも電話で報告」とリラックスした様子で仲間を語っていた。

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