21票差!石破茂氏5度目の正直で自民新総裁に 高市氏と決選投票で議員票伸ばし大逆転

 自民党総裁選が27日、都内の党本部で投開票され、石破茂元幹事長(67)が決選投票を制して、第28代総裁に選出された。史上最多の9人が立候補した総裁選では、1回目の投票で過半数に達した候補者がおらず上位2人での決選投票に。石破氏は、1回目トップだった高市早苗経済安全保障担当相(63)を逆転し、5度目の総裁選挑戦でようやく勝利をつかんだ。鳥取県出身の総裁は初。10月1日召集の臨時国会で岸田文雄首相(67)の後任として第102代首相に指名される見通し。

 決選投票の結果が読み上げられると、硬かった表情が思わずほころんだ。周囲の祝福に何度もうなずき、メガネの奥の目を拭う。立ち上がって各方面に頭をさげ、右手を挙げて拍手に応じた石破氏は、再び着座するとようやく破顔した。

 「最後の戦い」と位置付けた5度目の挑戦だった。08年に初めて出馬した総裁選では最下位の5位。野党時代の12年総裁選では、1回目の投票で多くの地方票を集めトップとなったが、過半数には届かず。決選投票で安倍晋三氏に敗れていた。

 今回は1回目の投票で国会議員票が46票、党員・党友票108票の計154票。高市氏の計181票と27票差の2位だった。決選投票前のスピーチでは「私は、至らぬ者です」と口を開いた。その上で「議員生活38年。多くの足らざるところがあり、傷つけ、嫌な思いをさせたことがあるかもしれない」と語りながら「この総裁選で多くのことを学ばせてもらった。多くの教えをもらった。日本を守りたい。国民を守りたい。地方を守りたい。ルールを守る自民党でありたい。今のままで良いとは思わない」と訴えかけた。

 迎えた決選投票では選挙前の予想に反し、国会議員票を189票と大幅に伸ばして計215票を獲得。同194票の高市氏を逆転し、総裁の座を射止めた。

 壇上でのあいさつでは鋭い目つきに戻り、熱意を込めて所信表明。「国民を信じ、勇気と真心を持って真実を語り、この日本国を、もう一度みなが笑顔で暮らせる、安全で安心な国にするために、この石破茂、全身全霊を尽くして参ります」と力を込めた。

 その後の会見では、早期の衆院解散の可能性や党役員人事についての質問には慎重に言葉を選んだ。一方で、派閥を考慮した人事を行う可能性については「派閥はもうなくなっちゃいましたので。どの派閥から何人ということを考えることはいたしません」とした。

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