歌舞伎俳優の松本幸四郎（５１）と尾上松也（３９）が２８日、都内で行われた歌舞伎ＮＥＸＴ「朧の森に棲む鬼」（１１月３０日開幕、新橋演舞場ほか）制作発表会見に出席した。

　松本は赤い衣装に赤髪、カラコンに「娘から借りた」というアクセサリーを着用したど派手な姿で登場。「誰から注文されたわけではなく、自分的にかっこいい格好をしようと思った」と衣装について語った。

　歌舞伎の新たなるステージを目指すと銘打った歌舞伎ＮＥＸＴ。１５年に上演された「阿弖流為」に続く第二弾となる今作は、０７年に誕生した究極の悪を描いた伝説の舞台「朧の森に棲む鬼」を歌舞伎ＮＥＸＴとして、１７年ぶりに上演する。松本は「第２弾をやらせていただけるということで興奮しおります。この世にないものを作る、誕生させることを目指して作っています」と意気込んだ。

　ストーリーでは主人公のライとサダミツが敵対する。この２役を松本と尾上が交互に演じる形のＷキャスト。松本は「今回は尾上松也さんとＷキャストということで、これは勝負です」としかけると、尾上は「勝負だと言われた時は勘弁してくれと思った」と言いつつ、「大谷翔平さんが調子がいいので大谷翔平さんの名言を心に刻んで、憧れるのをやめて挑戦する、という心持ちで本番を迎えたい」と誓った。