【全文】フジ退社の渡邊渚アナ PTSD公表「フラッシュバックや回避・解離、過覚醒、パニック発作など、様々な症状が」
8月いっぱいでフジテレビを退社した渡邊渚アナウンサーが1日、自身のインスタグラムを更新。病気の治療が予定より少し早く終了したことを報告するとともに、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたと公表した。消化器内科、皮膚科、膠原病科などで治療を受けたことも明かした。渡邊アナは昨年6月に体調を崩し、同7月に入院。今年8月にはパリ五輪のバレーボール日本戦を現地観戦したことが話題となった。
【インスタ全文】
長く向き合ってきた病気の専門治療が、予定より少し早く終了しました。やっといろんなことが終わって、ホッとしています。
これまで消化器内科・皮膚科・膠原病科など、様々な科にお世話になりました。中でも、長い時間をかけて治療した原因は、【PTSD 心的外傷後ストレス障害】を患っていたからです。
PTSDとは、生命を脅かされるような出来事によって引き起こされる精神疾患です。フラッシュバックや回避・解離、過覚醒、パニック発作など、様々な症状がありました。
この1年4ヶ月、生きているのが辛くて、身も心もボロボロでした。
当たり前にできていたことができなくなって、大事にしてきた仕事もできなくなって、残ったのはうまく動かない身体だけ。
“死んだ方が楽だった””なぜ生きなければいけないのか”をずっと考えて、この先どれだけ治療をしても痛みと恐怖からは永遠に逃れられないのではないかと毎日苦しみました。
記憶があまりない時期もあり、「このまま死んじゃうんじゃないか」と家族にも心配をかけました。
退院後の日常を取り戻していく作業も、できなくなったことと向き合わなければならず、本当にしんどかったです。
はじめは、友達が会いにきてくれる日を目標にそこまで頑張って生きる。スープを1センチだけでいいから飲んで何とか生きる。それがクリアできたら、自宅から徒歩1分のコンビニに5分かけて歩いて行く。それを少しずつ伸ばして、次は外でご飯を食べられるようになることが目標に。
今年の5.6月は特にパニック発作がひどかったので、乗り物に乗れるのか、人がたくさんいるところに行けるのか。少しずつ距離を伸ばして、身近な人がいない状態でどこまで耐えられるのか、毎日小さな目標と実験を繰り返してきました。
そして先日PTSDの専門的な治療(持続エクスポージャー)が終わり、やっと日常生活に不安がなくなって、笑顔で過ごせるようになりました。
PTSDにならなければ、大好きな仕事を辞めることはありませんでした。
失ったものに目を向ければたくさんあって悲しくなるし、心と頭からトラウマを消すことは一生できないけれど、生死と向き合って学んだことがたくさんありました。
恐怖のない普通の生活、どこにでも自由にいけて、友達や家族と笑ってご飯を食べられる...
当たり前の幸せにたくさん気づいて、大事なものが透き通って見えるようになりました。
そして何より、私を見捨てず、どん底から救ってくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。
ひとりぼっちに感じた療養期間をたくさんの方がSNSを通じて支えてくださり、パワーをいただきました。本当にありがとうございました。
これからは私がパワーを送る番です!
私はこれからもずっと、病気と闘ったり、生きづらさを感じたりしている方たちの味方です。
この1年4ヶ月、何事もなければ普通に過ごせていた日常を手放さざるを得なくなり、同世代より少し遠回りしてしまったかもしれないけど、遠回りしたから見えた世界があって、私は生まれ変わっても私になりたいと思えるほど強くなれました。
これからは、自分のペースで、幸せを感じながらお仕事できればと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
※複雑性ptsdではありません。両親から虐待されたなどの事実もありません。安易な憶測によって家族への誹謗中傷が起きないよう、あえて記します
(完全には無くならない病気だと思っているので、波はあるし、まだまだ通院は続きますが、現状とっても元気です)